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レファレンス協同データベース

レファレンス事例詳細

事例作成日
2020/10/04
登録日時
2022/11/11 00:30
更新日時
2023/06/07 15:22
提供館
茨城県立図書館 (2110017)
管理番号
茨城-2020-078
質問

解決

水戸城を治めていた江戸氏について,菩提寺や参詣していた寺社の名称・住所を知りたい。
回答
1)菩提寺について
ア『歴代水戸城主実録』(坂田 暁風/著 〔坂田暁風〕 2018)
「第二章 水戸城主江戸氏代々録」P.50-58「江戸氏歴代経歴」に
初代から七代までの水戸城主の経歴が記述されており,埋葬されたお寺の名前が記載されています。
「初代水戸城主江戸通房(みちふさ)」の項目には「水戸城下の亀田の地に真言宗藤福寺を建立して菩薩を弔う。」(p.52)
「二代水戸城主江戸通長(みちなが)」の項目には「江戸氏の菩提寺である藤福寺に葬する。」(p.53)
との記載がありますが
「四代水戸城主江戸通泰(みちやす)」の項目には「水戸円通寺に葬する。」(p.55)
「五代水戸城主江戸忠通(ただみち)」の項目には「金砂山東清寺に葬する。」(p.56)
「七代水戸城主江戸重通(しげみち)」の項目には「墓地は,結城小田村の衣輪寺(廃寺)に有り」(p.58)
と,菩提寺として記載されていた「藤福寺」とは別の寺が記載されています。
「三代水戸城主江戸通雅(みちまさ)」「六代水戸城主江戸通政(みちまさ)」の項目には菩提寺やお寺の記載がありません。

イ『中世常総名家譜 下巻』(石川 豊/著 暁印書館 1992)
「第三編 藤原氏 第四章 江戸氏の発祥 第一節 江戸氏主流」に「佐竹義俊と弟実定の家督争い」という項目があり
「江戸道勝(通房)」について「道勝の慈母慶隆のために水戸の亀田の地に藤福寺を建立し,菩提を弔った」(p.140)と記載があります。
その他の江戸氏については,菩提寺や墓地についての記載はありません。

ウ『水戸市史 上巻』(水戸市史編さん委員会/編 水戸市役所 1991)
「第八章 江戸氏の水戸地方支配 第一節 江戸通房の水戸占拠」の「河和田から水戸へ」という項目に
「通房は寛正二年(一四六一)母慶隆尼の本願に基づいて,水戸城下の亀田に,藤福寺を建立した。」
「この江戸氏の菩提寺建立は」(p.445)と記載があります。

2)参詣していた寺社について
ウ『水戸市史 上巻』(水戸市史編さん委員会/編 水戸市役所 1991)
「第十章 江戸氏時代の文化 第一節 文化の潮流と水戸地方」の「地域文化の中心」という項目に
「また江戸氏が吉田神社や薬王院などを厚く保護して,兵火に焼けた建物を再建し,さらに城下に菩提寺・祈願寺として和光院・円通寺・藤福寺などを建立したので」(p.589)と記載があります。

3)和光院・円通寺・藤福寺について
エ『茨城県大百科事典』(茨城新聞社/編集 茨城新聞社 1981)
「わこういん 和光院」の項目に「東茨城郡内原町田島にある真言宗智山(ちざん)派の寺」「水戸城主江戸氏の保護を受け,隆盛を極めた。」(p.1096)と記載があります。

「えんつうじ 円通寺」の項目に「水戸市千波町にある曹洞宗の寺」「文明年間(1469~1487年)に,独放鈍聚(どくほうどくしゅ)を迎えて曹洞宗に改宗した」(p.157)と記載があります。
「江戸氏」とは記載されていませんが,独放鈍聚(どくほうどくしゅ)については,
資料イ『中世常総名家譜 下巻』(石川 豊/著 暁印書館 1992)の同じ章・節の「七代通雅」の項目に
「通長に三子あって、(中略)次は獨放、僧となって鈍聚と号した。常磐郷(水戸市)円通寺中興の祖であった」(p.142)と記載があります。

オ『日本歴史地名大系 8 茨城県の地名』(平凡社 1982)
「わこういん 和光院」の項目に,「(現)内原町田島」「江戸氏(藤原氏の一派)の保護を受けて隆盛を誇ったといわれ」(p.252)と記載があります。

「円通寺(えんつうじ)」の項目に,「(現)水戸市千波町 舟付」「常陸大掾氏の菩提所であった」「江戸通泰が末弟独放鈍聚を中興開山とし」(p.317)と記載があります。

藤福寺については「小田野村(おだのむら)」の項目に「藤福寺については「水府地理温故録」にもみえ、江戸但馬守通房が水戸城の東の亀田に建立し、佐竹氏が水戸を領するに及び城の西の梅香(ばいこう)山に移したが、寛文八年(一六六八)さらに当村に移された。(中略)のち廃寺となる」(p.173)と記載があります。
「小田野村(おだのむら)」は「(現)美和村小田野(おたの)」と記載されています。


4)薬王院について
エ『茨城県大百科事典』(茨城新聞社/編集 茨城新聞社 1981)
「やくおういん 薬王院」の項目に「水戸市元吉田にある天台宗の寺」「創建時から江戸時代まで、国司・将軍などの祈願霊場として,大きな庇護のもとに栄え」(p.1027)と記載があります。

オ『日本歴史地名大系 8 茨城県の地名』(平凡社 1982)
「薬王院(やくおういん)」の項目に「鎌倉末期には公家武家兼帯の祈祷所として幕府と密接に関係し、(中略)応永二九年(一四二二)江戸氏が水戸城を奪ってからはその庇護を受けた。」(p.319)と記載があります

カ『茨城の寺 1』(今瀬 文也(1933~)/著 秀英書房 1975)
「薬王院(天台宗)」の項目に「大永七年(一五二七)本堂伽藍など焼失、当時の水戸城主藤原通泰が再建し、享禄三年(一五三〇)に落慶入仏した。」(p.30)「祈願と菩提を兼ねるようになったのは江戸中期であるがその両方をうまくとり入れて発達してきた寺院でもある」(p.31)と記載があります。
回答プロセス
歴代の水戸城主(江戸氏)について調べる
掲載されている寺院について調べる
事前調査事項
水戸市吉田町にある薬王院らしい。
NDC
参考資料
  • 坂田 暁風/著 , 坂田 暁風 , 坂田 暁風. 歴代水戸城主実録 : 大掾氏-江戸氏-佐竹氏-徳川家. 坂田暁風, 2018-02.
    https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I082845844-00
  • 石川豊 著 , 石川, 豊, 1917-. 中世常総名家譜 下巻. 暁印書館, 1992.
    https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002166140-00
    ,  ISBN 4870150948
  • 水戸市史編さん委員会/編 , 水戸市史編さん委員会 , 水戸市. 水戸市史 上巻. 水戸市役所, 1991-12.
    https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I062821173-00
  • 茨城新聞社 編 , 茨城新聞社. 茨城県大百科事典. 茨城新聞社, 1981.
    https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001702540-00
  • 日本歴史地名大系 8. 平凡社, 1982.
    https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005629720-00
    ,  ISBN 4582490085
  • 今瀬文也 著 , 今瀬, 文也, 1933-. 茨城の寺 1 改訂. 秀英書房, 1975.
    https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001244875-00
キーワード
照会先
寄与者
備考
調査種別
文献紹介
内容種別
質問者区分
社会人
登録番号
1000323807
転記用URL
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000323807 コピーしました。
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