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レファレンス協同データベース

レファレンス事例詳細

事例作成日
2020年01月09日
登録日時
2021/03/25 15:09
更新日時
2024/02/28 16:10
提供館
千葉県立西部図書館 (2120003)
管理番号
千県西-2020-0015
質問

解決

相撲で四股を踏むのはなぜか。どのような意味があるのか。
準備運動としてではなく、民俗や宗教などから見た意味が知りたい。
回答
四股を踏む意味や陰陽道との係わりなどについて記述のあった資料を紹介した。
調査の過程で、反閇(へんばい)との係わりが指摘されていることを見つけたため、反閇に関する資料も提供した。

【資料1】『現代用語の基礎知識 2019』(自由国民社編集 自由国民社 2019)
「四股/鉄砲」
「地中の邪気を振り払うための儀式の役割も果たす。」

【資料2】『大相撲の事典』(沢田一矢編 東京堂出版 1995)
p79-80 しこ[四股]
「四股は本来は「醜」を踏みつける所作であった。土俵に上がる力士は、神聖な神の前で挨拶をしてから地中の悪霊を踏みつけるという、神事に発したものであるともいわれる。」

【資料3】『相撲大事典』(金指基原著 現代書館 2011)
p135 しこ【四股】
「古来、四股は「醜(強いもの、醜いもの)」に通じ、四股を踏むことは地中の邪気を祓い大地を鎮める神事から発したものといわれ、「地踏み」「地固め」とも呼ばれた。現在も地鎮祭などで横綱土俵入りが行われ、その伝統を伝えている。」

【資料4】『相撲の民俗史』(山田知子著 東京書籍 1996)
p19-26 「しこ」と鎮魂の芸能
力強い足踏みが悪霊鎮魂の呪的動作として行われたことが書かれている。

【資料5】『日本民俗宗教辞典』(佐々木宏幹監修 東京堂出版 1998)
p92 陰陽道の呪術 方位と祓
 「反閇は民俗儀礼においても行われ、相撲で踏まれる四股もその一種であるといわれている。」

【資料6】『相撲 ものと人間の文化史 179』(土屋喜敬著 法政大学出版局 2017)
p20
「地面を踏む動作は、土地あるいは土地の精霊に対して豊穣を祈る意味があり、相撲の四股を踏む原形であると指摘されている(小野重朗『農耕儀礼の研究』)」

【資料7】『相撲の宇宙論 呪力をはなつ力士たち』(寒川恒夫編著 平凡社 1993)
p60-66 相撲の宗教性
 しこ(醜)と呼ばれる呪的足踏みは、ダダあるいはダンダといわれ、のちに仏教化して反閇と呼ばれた、初めは呪術者によって行われたが呪力の強さが求められるようになり力競べとなった、などの記述がある。
p220 
「四股を踏むのは土地の精霊を呼び起こし、踏み固めて農作物がよくできる土地にするというのが原義ではなかったのかという小野重朗の見解も否定しがたい。」

【資料8】『相撲節会 大相撲の源流』(飯田道夫著 人文書院 2004)
p179-203 八 節会相撲の本義をさぐる
 陰陽師や相撲人の反閇、田楽や豊作祈願と相撲についての記述がある。

【資料9】『南日本の民俗文化9 小野重朗著作集 農耕儀礼の研究』(小野重朗著 第一書房 1996)
p372-373 
四股を踏む所作は土地の精霊に対する農耕儀礼であると述べられている。
『相撲の誕生』(長谷川明著 新潮社 1993)p99にも、【資料9】の、神事に関する記述が引用されていた。

【資料10】『和歌森太郎著作集15 相撲の歴史と民俗』(和歌森太郎著 弘文堂 1982)
p69-71 土俵入りは地鎮祭 四股で醜を踏みつぶす
「土俵内の地下にもぐっている邪悪なもの、国土の安穏を妨げるようなものを、踏みつけ鎮めるため」

【資料11】『日本の民俗芸能』(宮尾しげを著 鹿島出版会 1968)
p58-68 鎮魂
「花鎮め祭の際に、舞い方が盛んに足で地を踏む反閇は相撲を取るとき力士が四股を踏むということにも用いられている。」
「土俵の四角(四股)に柱を立てた、いわゆる東西南北のその土俵が神域内と決めているので、その地下にいる善の神の魂を呼び起こして、自分に加勢(祝いこめる)を依頼するための、呪術をしていることであって、単なる勇壮さを示す動作だけではない。」
「四股の股は人間の股ではなく、東西南北の四呼の方が正しいと考えた方がよい。」

【資料12】『五来重著作集 第3巻 日本人の死生観と葬墓史』(五来重著 法藏館 2008)
p154-158 二 殯と鎮魂
p157に、相撲は死者の鎮魂儀礼であり、四股は呪的な足踏みで死者の荒魂を鎮める、ということが書かれている。

【資料13】『日本大百科全書 21』(小学館 1995)
反閇
「特殊な足踏みの呪術的動作。陰陽道の邪気を祓う呪法で、足拍子を踏むことにより、大地を踏み鎮め、悪霊を祓うとされる。」「日本の芸能には、芸能化した返閇が数多く踏まれている。(中略)民俗芸能にはとくに顕著である。」

【資料14】『国史大辞典 12』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1991)
反閇
「陰陽道の呪法の一つ。天皇の出御や貴人の外出に際して、邪気をはらい安泰を祈る目的で、陰陽師が、呪文を唱えて特殊な足どりで地を踏み鎮める作法をいう。」
「公家だけでなく、武家の間にも出陣・出立の際には反閇の作法が行われた。また芸能にも反閇はとり入れられ、」

【資料15】『陰陽道叢書4 特論』(村山修一[ほか]編 名著出版 1993)
p117-147 「陰陽道の反閇について」小坂眞二
 p140-141に相撲について述べられている。「相撲・競馬・賭弓・歌合といった公事性の強い勝負事の際には、反閇が行われ、陰陽師がこれを行っている。」「相撲人候所の中に、陰陽師の候所と、相撲人の座とが設けられた」とある。

【資料16】『折口信夫全集21 日本芸能史六講』(折口信夫[著] 中央公論社 1996)
p34-56
第三講で芸能における反閇について、第四講で田遊びと相撲、穀物の年占としての相撲について述べている。
回答プロセス
まず、国語辞書や百科事典で「四股」「相撲」を引いたが、情報を得られなかったため、辞典類を横断検索できるデータベース「ジャパンナレッジLib」を「四股」で検索し、【資料1】を確認した。
また、スポーツ、歴史、民俗、宗教の書架で関連の資料にあたり【資料2】~【資料5】を得た。四股を踏むことは地中の邪気を祓い大地を鎮める神事から発したもの、というような記述があった。
さらに、千葉県立図書館OPAC(蔵書検索システム)にて、件名:相撲-歴史などで検索し【資料6】~【資料8】を得たほか、Googleブックス(https://books.google.co.jp/bkshp?hl=ja&tab=pp)を「四股」で検索し、【資料10】~【資料12】を得た。農耕儀礼や、死者の鎮魂儀礼であるとの説が記されていた。なお、【資料6】【資料7】の記述から、小野重朗による【資料9】を確認した。

また、【資料5】や【資料7】で、反閇(へんばい)との係わりが指摘されていたため、「ジャパンナレッジLib」やGoogleブックスで「相撲」と「反閇(反閉・返閉・反陪)」について調べ、【資料13】~【資料16】も提供した。

以下の2点では四股についての記述はないが、神事について触れていた。
『神道事典』(国学院大学日本文化研究所編 弘文堂 1994)
p287 相撲
「相撲は豊作の吉凶を占う年占の農耕神事として行われた。」

『相撲の歴史』(新田一郎[著] 講談社 2010)
「相撲の起源」、「神事と相撲」、「相撲節」、「祭礼と相撲」などの章があり、p25では「遠来の強力な来訪者=マレビトが、土地の悪しき精霊を鎮め、平和と豊穣をもたらす」というモチーフについて言及されているが、四股の意味などは見つけられず。

また、以下2点は当館未所蔵のため、内容は未確認。
『力士はなぜ四股を踏むのか? 大相撲の「なぜ?」がすべてわかる本。』(工藤隆一著 日東書院本社 2007)
『横綱の格式』(秋場龍一著 主婦と生活社 2008)(「第1部 横綱は神なのか 四股を踏むスサノオ」所収)

その他、NDLサーチ、リサーチナビ、CiNii Articles、CiNii Books、日本相撲協会公式サイトなどを検索したが新たな情報を得られなかったため、以上を回答とした。

(インターネット最終アクセス:2021年02月20日)
事前調査事項
NDC
  • 相法.易占 (148 9版)
  • 通過儀礼.冠婚葬祭 (385 9版)
  • 相撲.拳闘.競馬 (788 9版)
参考資料
  • 【資料1】『現代用語の基礎知識 2019』(自由国民社編集 自由国民社 2019)(0106632428)
  • 【資料2】『大相撲の事典』(沢田一矢編 東京堂出版 1995)(1101410545)
  • 【資料3】『相撲大事典』(金指基原著 現代書館 2011)(1101777738)
  • 【資料4】『相撲の民俗史』(山田知子著 東京書籍 1996)(1101484647)
  • 【資料5】『日本民俗宗教辞典』(佐々木宏幹監修 東京堂出版 1998)(1101595323)
  • 【資料6】『相撲 ものと人間の文化史 179』(土屋喜敬著 法政大学出版局 2017)(0106583575)
  • 【資料7】『相撲の宇宙論 呪力をはなつ力士たち』(寒川恒夫編著 平凡社 1993)(1101255528)
  • 【資料8】『相撲節会 大相撲の源流』(飯田道夫著 人文書院 2004)(2101678203)
  • 【資料9】『南日本の民俗文化9 小野重朗著作集 農耕儀礼の研究』(小野重朗著 第一書房 1996)(1101478238)
  • 【資料10】『和歌森太郎著作集15 相撲の歴史と民俗』(和歌森太郎著 弘文堂 1982)(1100102570)
  • 【資料11】『日本の民俗芸能』(宮尾しげを著 鹿島出版会 1968)(9103950739)
  • 【資料12】『五来重著作集 第3巻 日本人の死生観と葬墓史』(五来重著 法藏館 2008)(0106072814)
  • 【資料13】『日本大百科全書 21』(小学館 1995)(1101516320)
  • 【資料14】『国史大辞典 12』(国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1991)(1100967783)
  • 【資料15】『陰陽道叢書4 特論』(村山修一[ほか]編 名著出版 1993)(1101173020)
  • 【資料16】『折口信夫全集21 日本芸能史六講』(折口信夫[著] 中央公論社 1996)(0105133174)
キーワード
  • 相撲
  • 四股
  • 神事
  • 儀礼
  • 民俗
  • 陰陽道
  • 反閇
照会先
寄与者
備考
調査種別
文献紹介
内容種別
質問者区分
社会人
登録番号
1000295783
転記用URL
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000295783 コピーしました。
アクセス数 35800
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