レファレンス事例詳細

①当館OPACで「横山崋山」で検索したところ、山形美術館で行われた「横山華山展」の展覧会図録にカラー図版が掲載されていた。

②WEB検索等で調べてみたが、画家が参考にしたと思われる見本帖については見つけられず。利用者は有名な画家が描いたものを参考にした可能性もあると話されていたため、展覧会図録『不滅のシンボル：鳳凰と獅子』（当館請求番号：T2011-130）等を参考資料として案内した。「京都祗園祭礼真図」と見比べると、伊藤若冲や葛飾北斎の描いた鳳凰の絵画と似ていることがわかった。
また、『祇園祭山鉾懸装品調査報告書』（当館請求番号：153-170）にも、絵画に描かれている鷹山の装飾（赤地に鳳凰）に類似した構図の懸装品が載っていた。

【2023/2/2追記】
「京都祗園祭礼真図」（上巻）には下絵となる崋山筆の「祇園祭鉾調巻（祇園祭礼図巻下絵）」（ぎおんまつりほこしらべかん、京都市立芸術大学芸術資料館 所蔵）がある。当該資料中の欄外には懸装品や金工品、御神体などの詳細や由来が書き込まれており、崋山が各山鉾町を巡って取材をしていたことを示す資料と考えられるという。
参照：横山華山 / 東京ステーションギャラリー [ほか] 編. -- 日本経済新聞社, 2018.9.（当館請求番号：T2018-228）

【2023/1/18追記】
1864年の大火による消失以降、休み山となっていたが、2015年に一般財団法人鷹山保存会が発足し、鷹山の復興に向けた活動が行われ、2019年より唐櫃巡行が再開。2022年には山鉾巡行に鷹山も復帰することになった。

【参考　2023/01/23追記】
「公益財団法人 祇園祭山鉾連合会」HP内の「資料」では「祇園祭 鷹山　復興のための基本設計書」がPDFで公開されている。
URL：http://www.gionmatsuri.or.jp/material/　（2023/2/13　確認）

質問者が横山崋山の「京都祗園祭礼真図」のコピーを持参した。