レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20190720
- 登録日時
- 2019/07/20 16:55
- 更新日時
- 2020/05/23 14:47
- 管理番号
- 967
- 質問
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解決
金額の読み方(お金の数え方)について(1万円のときには1がつくのに十円や百円のときにはなぜ1がつかないか)
- 回答
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【】内は当館資料コード
<資料1>『数字とことばの不思議な話』(窪薗 晴夫/著,岩波書店,2011(岩波ジュニア新書 ; 684))【1108942903】
p.160-162に次の記載あり。
「1円,10円,100円,1,000円 1万円,10万円,100万円,1,000万円(中略)日本語では4桁進むごとに万、億、兆と単位が大きくなります。そして、それぞれの単位で最小の桁では1を読んでいます。4桁進むごとに1を読んでいるのです。(中略)さらによく見てみると、1,000円の1は普通は読まないのに対し、1,000万円や1,000億円の1は必ず読みます。(中略)なじみ度の低いことばは短縮(省略)されにくいということになります。(中略)日常的によく使う「1,000円」の1は省く一方で、めったに使うことがない「1,000万円」や「1,000億円」の1は省かないというのは理解できることです。もっとも、なじみ度は数字の大小だけで決まるものではないようです。10億円や100億円は1,000万円よりも高額であるにもかかわらず、10億円や100億円の1は読まずに省略します。10円や100円の1を省略するという習慣がそのまま「・・・万円」「・・・億円」の発音にも持ち込まれているようです。」
<資料2>『現代思想』37巻15号(青土社,2009)【1600180317】
P.105に次の記載あり。
「数の呼び方、たとえば、1111を千百十一と呼ぶのは、中国伝来の呼び方で、本来は一千一百一十一と呼んでいたが、日本では不必要な一を省略してしまって、今日の言い方に変化したのである。本来、十、百、千は単位を表していたが、現代日本語では十、百、千は数を表すようになってしまった。万、億、兆では、まだ単位としての性格が色濃く残っている。十円、百円、千円が自然な日本語であるのに対し、万円、億円、兆円とは言いづらく一万円、一億円、一兆円というのは、そのせいである。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 音声.音韻.文字 (811 8版)
- 参考資料
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<資料1>『窪薗晴夫 著 , 窪薗, 晴夫, 1957-. 数字とことばの不思議な話. 岩波書店, 2011. (岩波ジュニア新書 ; 684)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011222357-00 , ISBN 9784005006847 -
<資料2>『野崎 昭弘 / 情報数学の数学者たち (特集 日本の数学者たち--和算から現代数学まで).
現代思想 / 青土社 37(15) 2009.12 p.210~219 http://id.ndl.go.jp/bib/000000007287
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<資料1>『窪薗晴夫 著 , 窪薗, 晴夫, 1957-. 数字とことばの不思議な話. 岩波書店, 2011. (岩波ジュニア新書 ; 684)
- キーワード
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- 単位
- 金額
- 読み方
- 数え方
- 1
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 高校生
- 登録番号
- 1000258878