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レファレンス協同データベース

レファレンス事例詳細

事例作成日
2016年09月25日
登録日時
2016/12/19 11:27
更新日時
2022/08/28 13:30
提供館
岩手県立図書館 (2110044)
管理番号
岩手-279
質問

未解決

岩手県の住所には「地割(ちわり)」という特有の表記が使われているようだが、どのような意味があるのか。大字や字とは違うのか。
回答
地名に関する資料および岩手県内の市町村史を確認。
資料によると、「地割」は小字レベルの階層で、検地番号の「い」「ろ」「は」…に数字をあててそれぞれ「第1地割」「第2地割」「第3地割」…としたもの。この区分ごとに作成された切絵図に付けられた図名・地区名を「字(小字)」に用いたとされる。その後の住居表示変更などで、「地割」を廃して「字」を残した地域や、逆に「字」を廃して「地割」を残した地域も見られた。
ただし、なぜ岩手県で「地割」表記が用いられるようになったかについては確認できなかった。

「地割」「字」について記載のあった下記の資料を紹介。

【資料1】
『住所と地名の大研究』今尾 恵介∥著 新潮社 2004年
p.265 
“(44)岩手県北部の旧南部藩領に特有の「地割」も小字レベルの階層である。現在では「西根町大更第35地割62(西根町役場)」などと表示するが、これは藩政時代の検地番号である「い・ろ・は」に数字をあてて第1地割・第2地割……としたもので、地番がその下に付けられた。これは地租改正時に作成された切絵図が、藩政末期(安政~慶応)の検地の際に作成された図面に準じたものであったためだ。”

【資料2】
『雫石町史』雫石町史編集委員会∥編集 雫石町 1979年
p.1268「第二章 雫石の地名」、「一、地名の経緯」、「[1]本籍地としての字名」
“私達が本籍地として用いる字名は、地租条例制定に先だって、明治八年に土地測量が行われた際に、一間(一・八メートル)を一分(約三ミリメートル)に縮尺した大地図を作らせたことに始まる。(中略)これを慶応二年(一八六六)の検地の際の区分にならって区切った切絵図も同時に作られた。その際切絵図の中に含まれている二~三の地名の中から一つを字名として採った。現在の字名は、この切絵図の一枚一枚に付けた地名で、地割は慶応二年の検地で用いられたい・ろ・はを数字に表したものである。(後略)”

【資料3】
『西根町史 下巻』西根町誌編纂委員会∥編 西根町 1989年
p.100「九か村二一七の小字名と現在の地割対照」
“この字名は町村内の小区分を表すという意味があり、川、道路、山の峰など誰にでもわかりやすい地形をもって境としている。これが定められたのは明治六年に行なわれた地租改正のために作成された地図が原型となった。このときは村の西方を起点にし、イロハ順で定められ、終点は東方で終るように指示されている。このイロハ順が、明治十二、三年の再調査によって一、二、三地割の数字に置き換えられ現在に引き継がれた。”

【資料4】
『岩手県史 第8巻 近代篇』岩手県∥編 岩手県 1963年
p.566「七 大字地名の発生」
“従来の村名は消失したのではなく、新市町村の中の地名として残されることになった。このことについて県では同年三月九日、告示第十八号をもって「本年、県令第十三号ヲ以テ合併セシ旧各村ノ名称ハ、其町村中ニ於テ大字トシ、之ヲ存ス」と布告している。すなわち合併分裂がなくそのまま新町村になったところでは、大字というものが存在しないが、合併した町村では、従来の村の範囲は何村大字何々として従来の地域が地名として残ることになったから、町村名・大字名・小字名と三段階の呼称が発生することになった。(中略)右の大字名のほかに、村に小字名が従来から存在していた。この小字地名は、旧藩時代の検地の際、その土地台帳調整のため一地区一地区に区別して作成した際の地区名であった。”
回答プロセス
事前調査事項
NDC
  • 地方自治.地方行政 (318)
参考資料
  • 【資料1】『住所と地名の大研究』今尾 恵介∥著 新潮社∥発行 2004年
    http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007302822-00
    ,  ISBN 4106035359   (当館請求記号:318.12/イマ/)
  • 【資料2】『雫石町史』雫石町史編集委員会∥編集 雫石町 1979年
    http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I012312108-00
      (当館請求記号:K/213.1/シ3/)
  • 【資料3】『西根町史 下巻』西根町誌編纂委員会∥編 西根町 1989年
    http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002015184-00
      (当館請求記号:K/213.4/ニ2/1-2)
  • 【資料4】『岩手県史 第8巻 近代篇』岩手県∥編 岩手県 1963年
    http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I003875897-00
      (当館請求記号:K/201/イ3/1-8)
キーワード
  • 地割(ちわり)
  • 大字
  • 小字
  • 地租改正
照会先
寄与者
備考
調査種別
文献紹介
内容種別
郷土 地名
質問者区分
社会人
登録番号
1000203594
転記用URL
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000203594 コピーしました。
アクセス数 152181
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