レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015年11月04日
- 登録日時
- 2016/02/16 15:38
- 更新日時
- 2019/11/27 10:16
- 管理番号
- 京資-338
- 質問
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解決
寛政期の京都御所の造営に関わった絵師、杉山元春についての資料はあるか。
- 回答
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杉山元春は、『大日本書画名家大鑑』の伝記上編p267によると、寛政2年の京都御所造営の際の絵師の一人で、その事績については『近世御用絵師の史的研究』のp95、p103等に記載されている。また、『京都御所造営録』の巻4のp95、p301、p370、巻5のp23等にも記載されている。
- 回答プロセス
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1.美術関係の人名辞典を調べたところ、『大日本書画名家大鑑』の伝記上編p267に、杉山元春について「法橋に叙せらる、寛政二午禁裡御造営の際、筆者の一人」と記載されていた。
2.当館の図書検索システムで、キーワード「御所 造営」を検索し、検索の結果見つかった資料を調べたところ、『近世御用絵師の史的研究』のp78~129に「寛政度禁裏御所造営における絵師の選定について」という論文が掲載されていた。同論文のp95以降の、御所造営に関わった絵師の一覧に名前が記載されており、師弟関係、父の職業、官位、叙位年月日が記載されていた。
3.上記の論文のp101以降に、絵師が担当した場所の一覧があり、p103に杉山元春が「常御殿次御間」を担当していたことが記載されていた。また、巻末に「絵師人名索引」があり、杉山元春については、他の頁にも多数記載されていることが分かった。
4.上記2の検索の結果見つかった『京都御所造営録』の寛政2年(巻4と巻5)の箇所を調べたところ、担当絵師の名前等に杉山元春の名前が記載されていた。
5.同様に、『京都御所』(京都の御所と離宮;1)と『秘蔵写真京の御所と離宮』等を調べたところ、京都御所の常御殿の襖絵の写真が複数掲載されていた。しかし、杉山元春が関わった寛政期の造営以降も、京都御所は何度か修復が行われており、同資料からは杉山元春の作品を確認できなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本の建築 (521 9版)
- 参考資料
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- 『大日本書画名家大鑑』 伝記上編 荒木矩編 第一書房 1980年 図書請求記号:703.3||D25||1
- 『近世御用絵師の史的研究』 武田庸二郎・江口恒明・鎌田純子共編 思文閣出版 2008年 図書請求記号:721.02||Ki46
- 『京都御所』 三好和義写真 朝日新聞出版 2010年 (京都の御所と離宮;1) 図書請求記号:K1||521.82||Mi91||1
- 『秘蔵写真京の御所と離宮』 渡辺誠著 講談社 2010年 図書請求記号:K1||521.82||W46
- 『京都御所造営録』 1-5 詫間直樹編 中央公論美術出版 2010-2015 図書請求記号: K1||521.82||Se91||1~5
- キーワード
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- 杉山元春
- 京都御所
- 御用絵師
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000188149