レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年07月27日
- 登録日時
- 2014/10/15 11:14
- 更新日時
- 2019/11/27 12:03
- 管理番号
- 京資-293
- 質問
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解決
京都にあるキリシタン灯籠の場所を知りたい。
- 回答
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キリシタン灯籠は、『国史大辞典』の第4巻のp436によると、庭に用いた石灯籠で、その一種に織部灯籠と呼ばれるものがあり、古田織部の考案というが確証はないと記載されている。また、大正末期頃から潜伏キリシタンの礼拝物とする説が生じたため、キリシタンと関係のある灯籠としてキリシタン灯籠と呼ばれるようになったとある。同書には、桂離宮所在のキリシタン灯籠と大徳寺孤篷庵所在のものの写真が掲載されている。
また、織部灯籠とキリシタン灯籠の関わりについては、『京のキリシタン史跡を巡る』のp107~109に記載されており、キリシタン灯籠の定義については諸説あるとされている。同書には、北野天満宮の織部灯籠がキリシタンに関連があるとする説、桂離宮の織部灯籠がキリシタンに関連があるとする説が紹介されている。
なお、『角川茶道大事典;本編』p241~242には、桂離宮、曼殊院、仁和寺境内の九所明神社、北野天満宮に織部灯籠があると記載されている。
- 回答プロセス
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1.『国史大辞典』で「キリシタン灯籠」を調べたところ、第4巻のp436に記載されていた。
2.京都府立総合資料館・京都府立図書館の蔵書検索システムで、キーワード「キリシタン」や「灯籠」を検索した。検索の結果見つかった資料の中で、関連のありそうな資料を調べたところ、『京のキリシタン史跡を巡る』のp107~109にキリシタン灯籠について記載されていた。また、『キリシタンと茶道』のp241~377「切支丹燈籠について」に、キリシタン灯籠一般の詳しい説明があり、北野天満宮のキリシタン灯籠等についても記載されていた。
3.古田織部との関わりから、『角川茶道大事典;本編』で「織部灯籠」を調べたところ、p241~242に「人物像をマリア像やキリスト像と見たて、異形文字をキリストの種子と解して、キリシタン灯籠ともよばれるが、キリスト教との関係は明らかでない」と記載されていた。
4.桂離宮や北野天満宮等に関する資料を調べたところ、『桂離宮隠された三つの謎』のp105~109とp125~129にキリシタン灯籠の詳しい説明が記載されていた。
- 事前調査事項
- NDC
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- 各教派.教会史 (198 9版)
- 日本の建築 (521 9版)
- 参考資料
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- 『国史大辞典;4』 国史大辞典編集委員会編 吉川弘文館 1984年 当館請求記号210.033/Ko53/4
- 『京のキリシタン史跡を巡る』 杉野榮著 三学出版 2007年 当館請求記号K1/198.22/Su42
- 『キリシタンと茶道』 西村貞著 全国書房 1966年 当館請求記号791.2/N84
- 『角川茶道大事典;本編』 林屋辰三郎[ほか]編集 角川書店 1990年 当館請求記号791.03/Ka14/1
- 『桂離宮隠された三つの謎』 宮元健次著 彰国社 1992年 当館請求記号K162/521.82/Mi77
- キーワード
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- キリシタン灯籠
- 古田織部
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000160899