レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年05月31日
- 登録日時
- 2013/07/19 00:30
- 更新日時
- 2013/07/19 19:23
- 管理番号
- 交野市図201307
- 質問
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解決
昔、桜の名所として交野を詠んだ歌か句に「~かたののみののさくらがり~」というフレーズの出てくる作品の全文と作者が知りたい
- 回答
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お探しの作品は
「またや見ん 交野のみ野の桜狩 花の雪ちる 春のあけぼの」 だと思われます。
作者は平安末期の歌人、藤原俊成(ふじわらのとしなり(しゅんぜいともよばれる))で新古今和歌集114にあります。
『新日本文学大系11 新古今和歌集』1992年1月(岩波書店)によると、
「摂政太政大臣家に五首歌よみ侍(はべり)けるに」、「皇太后宮大夫俊成」とあります。
語釈を引用すると
「いつかまた見ることがあろうか。交野の御野での桜がりで花が雪のように散ってくるこの春の曙の景色を」という意です。
建久6年2月、摂政太政大臣藤原良経によんだもの。
交野については、河内国の歌枕。皇室の狩場(御野)があり、花の名所」とのことから、
交野を指すものと考えられます。
- 回答プロセス
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交野を詠んだ和歌は多いので、地域資料をあたった。
『交野町史 改訂増補版2』片山長三/編 1971年6月 の第16章「中世からの交野が原文芸」に
和歌が一同に掲載されており、そこから新古今和歌集に所収されていることがわかった。
『新日本文学大系11 新古今和歌集』(岩波書店)にて確認し、語釈から確定できた。
作者については、
『世界大百科事典24』(平凡社)にて調べた。
- 事前調査事項
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『世界大百科事典24』P572 (平凡社)
- NDC
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- 近畿地方 (216)
- 作品集 (918)
- 詩歌 (911)
- 参考資料
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- 『交野町史 改訂増補版2』「第16章中世からの交野が原文芸」P589(交野市) 書誌ID552440828/216
- 『新日本古典文学大系11 新古今和歌集』P50 1992年1月(岩波書店) 書誌ID551366875/918
- 『日本古典文学大系28 新古今和歌集』P59 1973年5月(岩波書店) 書誌ID010001659/918
- 『まんだ第79号』 P78 2003年12月(まんだ編集部) 書誌ID55244115/050
- キーワード
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- 交野
- 桜
- 和歌
- 藤原俊成
- かたののみののさくらがり
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査 書誌的事項調査
- 内容種別
- 郷土 人物 言葉 地名
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000134033