レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2004年08月12日
- 登録日時
- 2012/03/29 11:55
- 更新日時
- 2015/03/06 15:19
- 管理番号
- 蒲郡-2004-08121-A
- 質問
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解決
昔蒲郡でマツタケが採れて、ちくわより安かったと聞いた。それらしいことが載っているものはないか。
- 回答
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「西宝民報」 昭和23年10月9日2面,昭和24年1月22日2面,『キャラメルの値段 昭和30年代10円玉で買えたもの』p122,
- 回答プロセス
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1.郷土資料室の歴史・植物の辺りを見る。『蒲郡風土記』『蒲郡市三十年史』『蒲郡市誌』には記述なし。『四季旬報 平成10~12年』No.164平成11年10月下旬号より、一昔前まではよく食べたとの記述あり。アカマツは以前は随所にあったらしい。
2.価格・統計を考えてみるが載っている資料がみつからない。
3.ちくわ=ガマサで考えてみる。資料はないので、ホームページをみてみる。ちくわ作りは江戸末より豊橋ではじまり、昭和21年頃蒲郡でもはじまった。
4.いつ松が枯れマツタケが取れなくなったのか考えた。『奥三河自然讃歌』p36より、「十五年前、赤松が手ごろに生えてはいた」との記述あり。その翌年ごろから松枯れが一気に広がったとのこと。記事は平成9年秋のものなので、松枯れは昭和57年頃から始まったのではないかと推察できる。
5.4まで利用者に報告。その後、西宝民報(蒲郡新聞の前身)を見る機会があり、その際昭和23年10月9日2面に五井山の松茸についての記事を発見。「百匁70円、最盛期には30円以下になる」ということだった。
6.松茸の値段がわかったので、ちくわの値段を調べてみると、『キャラメルの値段 昭和30年代10円玉で買えたもの』p122に記載あり。400g40~41円だということがわかった。
7.「匁」を今の単位に換算すると、『広辞苑』p2667より、1匁3.75グラムなので、百匁は375グラム。約400グラムと考えると同じくらいか、松茸のほうが少し安い。
8..西宝民報昭和24年1月22日2面に「丸公価格」として焼ちくわ30匁16円と記載あり。やはり松茸のほうが安いということがわかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 貨幣.通貨 (337 9版)
- 参考資料
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- 『蒲郡風土記』蒲郡青年会議所,1976
- 『蒲郡市三十年史』蒲郡市,1984
- 『蒲郡市誌』蒲郡市,1974
- 『四季旬報 平成10~12年』渥美守久,2000
- 『奥三河自然讃歌』風媒社,2002
- 「西宝新聞」 (蒲郡新聞の前身)
- 『キャラメルの値段 昭和30年代に10円玉で買えたもの』河出書房新書,2002
- キーワード
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- 松茸
- 物価
- ちくわ
- 照会先
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- (株)蒲サ食品HP http://www.gamasa.co.jp/content/content.html (2012.3.29確認)
- 寄与者
- 備考
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回答は利用者には伝えられなかった。
問い合わせ当時には資料がなく調べられなかったものも、時間がたち資料が増えることによって調べられたりすることがある。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000104501