レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2011/01/21 15:43
- 更新日時
- 2012/12/26 14:12
- 管理番号
- 中央 参考 008
- 質問
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解決
仏足石(ぶっそくせき)とは何ですか?その由来などがわかる資料を紹介してください。
- 回答
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『日本石仏図典』には、「仏足石は釈迦の足の裏の形を刻みつけた石である。」とあり、仏足石の由来などについては、「仏足石の起源は、中国僧玄奘三蔵の『大唐西域記』にあって、釈迦の入寂を知った阿難尊者の悲しむのを見て、そこにあった石に足形を残されたのが起源とされている。釈迦入滅後、二、三世紀の間は仏像が作られず、仏塔・菩提樹・法輪・法座などを、仏がそこにいることを示すしるしとして、礼拝の対象としていたが、後に仏の足跡を刻んでこれを礼拝するようになった。」と説明されています。
また、仏足石が日本に伝わったことについては、「奈良時代の初めに遣唐使に随従して入唐した黄書本実が、長安の善光寺において、西域から伝えたという「仏足跡」を転写して、持ち帰ったことに始まるとされている。」とあります。
日本最古の仏足石は、奈良県薬師寺にあります天平勝宝5(753)年の線刻のもので、それ以後は長い空白期をおいて江戸中期以降に各地で造られています。
その他に『佛足石のために』という図書には、日本各地の仏足石を紹介しています。また、小泉八雲が「佛足石」という一小編を書いており、小泉八雲が当時見た仏足石などを解説した『日本仏足石探訪見学箚記』があります。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 芸術 (7 9版)
- 哲学 (1 9版)
- 参考資料
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- 『日本石仏図典』日本石仏協会編 国書刊行会 1986年 <718.4/ニ>(328~330頁)
- 『佛足石のために』加藤諄編著 築地書館 1980年 <180.2/カ>
- 『日本仏足石探訪見学箚記』加藤諄編著 2007年 <182.9/カ>
- 『小泉八雲全集 第六巻』 小泉八雲 第一書房 1929年 <938/コ/6> (98~108頁)
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『日本石仏事典』庚申懇話会編 雄山閣 1977年 <718.4/コ>(3頁)
- 『広説仏教語大辞典 下巻』中村元著 東京書籍 <180.3/ナ/3> (1457頁)
- 『仏教学辞典 新版』多屋頼俊ほか編 法蔵館 <180.3/ブ> (393頁)
- 『佛教大辞彙 第6巻』龍谷大学編 冨山房 <180.3/リ/6> (4017頁)
- 『日本佛教語辞典』岩本裕著 平凡社 <180.3/イ> (624頁)
- キーワード
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- 仏足石
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000076993