レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2010/09/30 13:27
- 更新日時
- 2012/12/26 15:33
- 管理番号
- 八幡児童 180
- 質問
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解決
漢文などの「曰」を「いわく」と読んでいましたが、最近の本では「のたまわく」と書かれているものが多いようです。読み方を調べることができる本はありますか?
- 回答
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『字通』によると「神聖な語のときは「のたまわく」」、『新潮日本語漢字辞典』によると、「敬意を込める場合はのたまわくと読む」とあります。
『大漢和辞典』では、
曰は①いふ。のたまふ。云に通ず。②いはく。いふことには。人の言や他の文書の語などを引いて述べる時に用ひる語。
とあります。
『こども論語塾 その3』には、「子曰(しのたま)わく」という読み方は、昔から日本人が、孔子先生への最高の敬意をこめた表現です。ですから、孔子先生以外の人の言葉は、すべて「○○曰(い)わく」と読まれてきました、と解説しています。
- 回答プロセス
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まず、漢和辞典を確認しました。
次にインターネットのyahooのコトバンクで、「いわく」「のたまわく」を調べました。
「曰」の漢字は両方の読み方ができるようです。
最後に、論語の図書を何冊か確認しました。『こども論語塾 その3』に、「いわく」と「のたまわく」の違いについて解説されていました。
質問で「最近の本では」と言われていましたが、2000年代に出版された図書でも「いわく」と書き下しているものがありました。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『字通』 白川静著 平凡社 1996年 <813.2/シ>
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『新潮日本語漢字辞典』 新潮社 2007年
- 『「論語」にまなぶ人間の品位』 井出 元監修 ポプラ社 2009年 <123/ロ/YA> (28頁)
- 『はじめてであう論語 1』 全国漢文教育学会編 汐文社 2008年 <123/ゼ/1>
- 『こども論語塾 その3』 安岡定子著 明治書院 2010年 <123/ヤ/YA> (3頁)
- 『大漢和辞典 巻五』 諸橋轍次著 大修館書店 1957年 <813.2/モ/5> (952頁)
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コトバンク
http://kotobank.jp/(2011年2月5日)
- キーワード
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- 漢字
- 論語
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000071889