レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年09月23日
- 登録日時
- 2010/09/23 12:34
- 更新日時
- 2012/12/22 15:57
- 管理番号
- 大里 坂本、宮﨑
- 質問
-
解決
般若の面を作りたいのですが、資料を紹介してください。
- 回答
-
「般若」は本来智慧を意味する仏教の用語ですが、能面としては、嫉妬と怒りに満ちた表情を持つ女性の怨霊すなわち鬼女の面のことをさします。二本の角があります。
『能面入門』によると、能面を作ることを「面打ち」というそうです。能は極めて様式化された仮面歌舞劇ですが、能面も様式化が進み、、『一彫入魂面打ち・仏像彫刻を楽しむ』によれば、桃山時代以降、面の進化はほぼ止まり、現在の面打ちはすべて「写し」の世界といわれています。
『面打ち入門』には般若の打ち方が、原寸図形と実際に打ってゆく過程の写真つきで掲載されています。最初の工程として挙げられているのは、デッサンやスケッチをして目や鼻などの位置を把握することですが、『能面入門』に、般若が実際に舞う場面を様々な角度から捉えたカラー写真が掲載されています。
また『一彫入魂面打ち・仏像彫刻を楽しむ』という本には、般若ではありませんが、面打ちの各工程の作業が具体的に載っています。
- 回答プロセス
-
OPACにて、分類を「773」に絞って、「能」で検索しました。
ヒットした資料には、どれも作り方は掲載されていませんでしたが、面を作ることを「面打ち」という事がわかりました。
再度OPACにて「面打ち」でキーワード検索し、該当資料を提供しました。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 能楽.狂言 (773)
- 参考資料
-
- 『面打ち入門』 伊藤通彦著 日貿出版社 2005年 <773.4/イ> (81~119頁)
- 『能面入門』 金春信高ほか著 平凡社 1984年 <773.4/ノ> (97頁・153頁)
- 『一彫入魂面打ち・仏像彫刻を楽しむ』 塩飽晴海著 技術評論社 2008年 <773.4/シ> (142~143頁)
- 『能・狂言事典 新版』 西野春雄編 羽田昶編 平凡社 2011年 <R773/ニ> (378~384頁)
- キーワード
-
- 能面、般若
- 面打ち
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000071669