レファレンス事例詳細

　北九州を舞台にした歌舞伎には、
　どのような作品がありますか？

　江戸時代後期、小倉藩家老の犬甘兵庫に反対して起きたお家騒動を題材にした「小笠原諸礼忠孝」があります。中央図書館には明治座で昭和５１年に上演された時の台本やパンフレットなどがあります。これは勝諺蔵作で市川猿之助と片岡孝夫が演じました。この歌舞伎は、文化年間に「濃紅葉小倉色紙」として初演されたものの改作です。
　博多座では平成１４年に「小笠原騒動」の演題で演じられました。
　原作が載った『お家狂言集』も所蔵しています。
ほかには、門司の和布刈神事と平家物語の壇ノ浦の戦いを組み合わせて筋書きにした「日本第一和布刈神事」（並木正三作）があります。また、宮本武蔵の物語から作意を得たと言われる「英彦山権現誓助剱」も江戸時代から上演されています。