レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/11/02
- 登録日時
- 2022/08/08 00:30
- 更新日時
- 2022/08/10 09:05
- 管理番号
- 所沢所分-2022-005
- 質問
-
解決
和更紗について、歴史や模様の写真などが載っている本はあるか。
- 回答
-
以下の資料があります。
〇『世界大百科事典 11』 平凡社 2007年
〇『日本の伝統染織事典』 中江克己/著 東京堂出版 2013年
〇『更紗』田中敦子/編著 誠文堂新光社 2015年
〇『江戸更紗柄図鑑』スタジオタッククリエイティブ 2009年
〇『日本の染織 20』京都書院 1993年
〇『和更紗・正絵集』 吉本嘉門/編 グラフィック社 2021年
○『インドの更紗手帖』田中敦子/編著 誠文堂新光社 2014年
- 回答プロセス
-
1.所蔵資料の内容確認
〇『世界大百科事典 11』 平凡社 2007年
p.378~379「更紗」の項目に〔古渡更紗と和更紗〕についての記載あり。
「日本で古渡更紗と称して珍重している裂類は17~18世紀に舶載された更紗で、その大半はインド製である。(中略)和更紗はこれら渡りものの更紗に刺激されて、その異国的な模様を生かして各地で製作されはじめたもので、堺更紗、長崎更紗、天草更紗などの名が残っている。」との記述あり。
〇『日本の伝統染織事典』 中江克己/著 東京堂出版 2013年
p.38~39「鍋島更紗」の項目あり。
「江戸時代、鍋島藩(佐賀市)で盛んに染められた鍋島更紗だが、明治時代になってからは長い間、途絶えていた。しかし、昭和四十年代、染色作家の鈴田照次が見事に復興させた。(中略)鍋島更紗のはじまりについては、つぎのような逸話が伝えられている。豊臣秀吉が朝鮮出兵したとき、藩主鍋島直茂も渡海したが、帰国にあたって高麗人の九山道青を連れてきた。道青は多才な人で、さまざまなことを伝えたが、その一つに更紗の染色があった。鍋島更紗は、こうしてはじまったという。そのため、「道青更紗」とも称された。」と記述あり。
p.133~134「江戸更紗」の項目あり。
「東京で染められている伝統的な更紗。「東京更紗」とも称される。もともと更紗は、室町末期から江戸時代にかけて、南蛮船で運ばれてきた多彩な木綿布である。(中略)江戸後期には盛んに国産化されたが、日本産の更紗は、南方産の更紗にたいして「和更紗」と呼ばれた。(後略)」との記述あり。
○『更紗』田中敦子/編著 誠文堂新光社 2015年
p.96~105「和更紗」の項目に模様の写真の掲載あり。
p.96「桃山時代から江戸時代にかけて、日本にも多くの更紗が伝わった。(中略)木綿栽培が広まる江戸時代以前の日本では、絹以外の布といえば麻だったため、木綿の吸湿性や保温力のある軽い素材感も魅力だった。とはいえ高嶺の花。そこで誕生したのが、“和更紗”だった。(後略)」との記述あり。
p186~196に和更紗の染織技術や型彫りについて写真で説明あり。
〇『江戸更紗柄図鑑』スタジオタッククリエイティブ 2009年
p.4~9に「江戸更紗とは」の項目あり。
「エキゾティックで華やかな模様と色彩を持つインド更紗は、16世紀半ば頃から南蛮船や紅毛船に乗って日本にやって来ました。(中略)やがて日本でも更紗が作られるようになり、人々は帯や下着、風呂敷や煙草入れなどに更紗を用いて、その華やかさを楽しみました。」との記述あり。
p.10~51に模様についての掲載あり。
〇『日本の染織 20』京都書院 1993年
p.78~81「和更紗」の項目あり。
「インドから輸入された更紗に刺激されて、日本の国内でも模造更紗が作られるようになった。(中略)ただ、茜の染料がないこと、その技術が不明であったことなどから、日本特産の型染の技法を応用、色彩は群青、弁柄など顔料を摺りこんだもので、水洗には弱いものであった。」と記載あり。京・堺更紗、長崎更紗、鍋島更紗について、それぞれの特徴と模様の掲載あり。
〇『和更紗・正絵集』 吉本嘉門/編 グラフィック社 2021年
全頁にわたり、和更紗の紋様パターンをカラーで掲載
○『インドの更紗手帖』田中敦子/編著 誠文堂新光社 2014年
p34~35「和更紗」の項目あり。カラー写真で模様の掲載あり。
2.記載の無かった資料
×『染・織 』 岩本秀雄/[ほか]著 朝倉書店 2005年
×『夏着物の文様とその見方』 似内惠子/著 誠文堂新光社 2015年
×『ジャワ更紗の美とその技法』 ピテカントロプス/編 誠文堂新光社 2015年
- 事前調査事項
- NDC
-
- 染織工芸 (753 9版)
- 参考資料
-
- 世界大百科事典 11 平凡社 2007.9 031
- 日本の伝統染織事典 中江克己/著 東京堂出版 2013.1 753 978-4-490-10826-2
- 更紗 田中敦子/編著 誠文堂新光社 2015.1 753.8 978-4-416-61475-4
- 江戸更紗柄図鑑 スタジオタッククリエイティブ 2009.1 753.8 978-4-88393-305-1
- 日本の染織 20 京都書院 1993.7 753.087 4-7636-7055-7
- 和更紗・正絵集 吉本嘉門/編 グラフィック社 2021.9 753.8 978-4-7661-3594-7
- インドの更紗手帖 田中敦子/編著 誠文堂新光社 2014.8 753.8 978-4-416-61476-1
- キーワード
-
- 和更紗
- 江戸更紗
- 染物
- 染織
- 木綿布
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 図・絵・写真
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000319770