レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年08月03日
- 登録日時
- 2022/04/28 10:17
- 更新日時
- 2022/04/28 10:17
- 管理番号
- 福郷-171
- 質問
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解決
箱崎近郊で行われている人形飾り、地蔵祭りを解説した資料をみたい。
- 回答
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参考資料1『箱崎にうまれて』
「箱崎の人形飾り」中、p.96に「箱崎には「人形飾り」という子供の地蔵祭りがある。お地蔵様の縁日に因み、七月二十三・二十四日の両日、子供たちの無病息災を祈って、海門戸でも、本町でも、今福の通りも、阿多田の街も、箱崎の各家々では人形を飾る習わしがある。」とある。
参考資料2『新修福岡市史 民俗編1』
第二章第三節「箱崎の四季―旧粕屋郡」中、p.229-230に「七月二十三、二十四日に、網屋天神社を中心とした地域で行われる。博多の池灯籠は、盆の行事として先祖供養の性格を持ち、箱崎の人形飾りは、中世の戦乱で亡くなった者の弔いと地蔵祭りが習合したもので、その由来伝承を異にするが、形態は、ほぼ似ている。手頃な大きさの箱に砂を敷き、山や川をあしらって手びねりのお堂や橋、人形を設置して箱庭として玄関先に飾る。」とある。
また、p.233に「七月二十三日、二十四日。戦前までは旧箱崎町の各戸で見られた祭りであるが、戦後になって飾る家が減少し、平成七年には二三軒という調査報告がなされた。この調査をしたのが箱崎校区青少年育成会で、翌年から、この廃れかけていた行事の復興を始めた。網屋天神社をメイン会場に、博多人形師に依頼し新しく人形を作成。次第に飾る家も増え、戦前の数にはおよばないが、現在は四十数軒となった。(中略)この人形飾りは、原田地区でも復活がみられ、原田西公園をメイン会場にして、平成二十三年現在、二一軒の家が飾っている。」とある。
第三章「福岡市歳事暦」p.289-398
毎年、特定の時期に繰り返し開催される祭りやイベント等のうち、平成22(2010)年に福岡市域で開催されたものの一覧。p.337に次の記載がある。
「23日(金) 地蔵祭 東区箱崎(略)網屋本町地蔵堂(略)」
「23日(金) 人形飾り 東区箱崎(略)網屋天満宮ほか(略)地蔵の縁日に、玄関先に人形を飾って箱庭を作り、子供が地蔵堂や各家庭の人形飾りをまわる風習を受け継ぎ、平成8(1996)年から網屋天満宮に人形を集め地域全体の祭りとしている。(略)」
「23日(金) 地蔵祭 東区箱崎(略)網屋立筋地蔵堂(略)」
「23日(金) 人形飾り 東区原田(略)市営原田住宅集会室横広場(略)」
「23日(金) 人形飾り 東区原田(略)原田西公園(略)」
「23日(金) 人形飾り祭 東区馬出(略)白山神社(略)」
参考資料3『わが町はこざき』
「七.網屋天満宮」中、p.98に「人形飾りは、平成八年に箱崎校区青少年育成連合会 主催により人形飾りをはじめた当初で、最近は箱崎伝統文化保存会が主催し、箱崎校区青少年育成連合会共催により毎年七月二十三日・二十四日にここ網屋天満宮には、箱崎小学校の児童が箱庭に作成した、思い思いの人形が展示されている。夕暮れになると校区民はじめ近在の多くの人々が参拝に訪れ、お地蔵様への校区全体の安全祈願終了後、箱崎太鼓の奉納が行なわれます。」とある。
参考URL1『歴史の風 ふくおか文化財だより Vol.28(2020年8月)』(「福岡市の文化財」ホームページより)(https://bunkazai.city.fukuoka.lg.jp/files/Rekishinokaze28pc_fileja.pdf 2022年2月10日最終確認)
「福岡の夏の訪れ」と題し、箱崎近郊の人形飾りを写真付きで掲載。p.1に「江戸時代,お盆の時期に,砂を敷いた箱に人形などを飾り付けた箱庭を披露する風習がありました。博多でも戦前まで「池灯籠」と呼ばれる箱庭飾りが行われていましたが,現在では見られなくなりました。しかし,東区の箱崎とその周辺には,池灯籠の風習と箱崎の地蔵信仰が結びついた行事「人形飾り」が,今に伝わっています。」とある。
- 回答プロセス
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箱崎に関する資料を確認したあと、『新修福岡市史』で行事に関する資料を確認した。
- 事前調査事項
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『箱崎自治協だより 平成30年7月1日号』に第23回箱崎人形飾りの案内がある。
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/38852/1/028hakozakikouku1807.pdf?20201023134215 2022.02.10最終確認
- NDC
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- 年中行事.祭礼 (386 8版)
- 参考資料
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古田鷹治 , 古田, 鷹治. 箱崎に生まれて. 古田スヱ子 : 古田正治 : 古田豊治 : 山中久美子 : 古田典子, 2014.(自館資料コード1108201870)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I008701737-00 -
福岡市史編集委員会 編 , 福岡市. 新修福岡市史 民俗編 1 (春夏秋冬・起居往来). 福岡市, 2012.(自館資料コード1107750214)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I023894099-00 -
[箱崎歴史ガイドボランティア] ; 橋本幸雄 , [箱崎歴史ガイドボランティア] , 橋本, 幸雄. わが町はこざき. [箱崎歴史ガイドボランティア], 2010.(自館資料コード1107701298)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I054269027-00 -
歴史の風 Vol.28 2020年8月号
p.1 福岡市の文化財ホームページより「歴史の風~ふくおか文化財だより~」 2022.02.10最終確認
https://bunkazai.city.fukuoka.lg.jp/files/Rekishinokaze28pc_fileja.pdf -
箱崎自治協だより 平成30年7月1日号
https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/38852/1/028hakozakikouku1807.pdf?20201023134215 事前調査資料 2022.02.10最終確認
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古田鷹治 , 古田, 鷹治. 箱崎に生まれて. 古田スヱ子 : 古田正治 : 古田豊治 : 山中久美子 : 古田典子, 2014.(自館資料コード1108201870)
- キーワード
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- 箱崎
- 人形飾り
- 地蔵祭
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000315552