正確な閉鎖日は確認できませんでしたが、経営破綻後の営業終了予定日と閉鎖の背景については、新聞記事から情報を確認しました。
確認した記事は以下のとおりです。
・下野新聞 1999年(平成11年)4月2日2面「藤原のスキー場経営三セク 鶏頂山観光開発破たん 収入大幅減、負債40億円」
記事内に「メイプルヒルは十一日まで営業する予定。」とあります。
・読売新聞 1999年(平成11年)4月2日33面(栃木面)「藤原町の3セク 「鶏頂山観光開発」2回目の不渡り 負債総額40-50億円」
記事内に「「鶏頂山スキー場」は先月、今シーズンの営業を終えており、メイプルヒルスキーリゾートは今月四日まで予定通り営業するという。」とあります。
・朝日新聞 1999(平成11年)4月2日35面(栃木面)「3セクのスキー場破たん メイプルヒルスキーリゾート」
鶏頂山観光開発がスキー場経営に参入してから経営破綻するまでの経緯が簡易にまとめられています。
またメイプルヒルスキーリゾートについて「四日まで営業を続ける予定」とあります。
上記記事の情報を元に同年3月の新聞縮刷版(目次)、および4月4日~15日の新聞を調査しましたが、両スキー場の閉鎖に関連する記事は確認できませんでした。
なお、当館で契約しているデータベース「官報情報検索サービス」にて「鶏頂山観光開発」をキーワードに検索したところ、鶏頂山観光開発が破産宣告された公告記事を確認しました。
・官報 2000(平成12年)4月18日 号外第76号 47ページ
「破産宣告」の項に「鶏頂山観光開発株式会社」があり、「平成12年3月29日」に破産が宣告されたとあります。
この破産に関する事件番号「平成11年(フ)501号」をキーワードに再検索したところ、最も古い年月日の記事は1999(平成11)年4月15日(号外第73号)のものでした。
このことから、鶏頂山観光開発株式会社の破産申立ては1999(平成11)年4月15日以前に受理されたものと思われますが、正確な日付は特定することができませんでした。
以下の資料もお調べしましたが、関連の情報は確認できませんでした。
・『塩原温泉ストーリー』(那須塩原市那須野が原博物館/編、発行 2016)
※事前調査情報をお寄せいただいた資料です。
巻末「資料編」の年表からスキー場開設の情報は確認できましたが、閉鎖や倒産に関する情報は確認できませんでした。
・『日光の風景地計画とその変遷』(手嶋潤一/著 随想舎 2006)
・『日光地域の集落地理学的研究』(岸野稔/著 随想舎 2007)
・『スキー場ちょっといい話 「ハンターマウンテン塩原」の舞台裏から』(横井時久/著 工作舎 2000)
・『日本の地誌 6』(山本正三〔ほか〕/編 朝倉書店 2009)
・『栃木県大百科事典』(栃木県大百科事典刊行会/編、発行 1980)
・『広報ふじはら 315-326号』(藤原町/編、発行 1999)
・『広報ふじはら お知らせ版 344号-355号』(藤原町/編、発行 2000)
・『藤原町勢要覧’01 資料編』(藤原町/編、発行 2002)
・『藤原町勢要覧 2003』(藤原町総務課/編、発行 2003)
・『日光・鹿沼今昔写真帖 保存版』(小野崎敏〔ほか〕/編 郷土出版社 2009)
・『とちぎ20世紀 上巻』(下野新聞「とちぎ20世紀」取材班/編 下野新聞社 2000)