レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021年05月13日
- 登録日時
- 2021/09/17 15:06
- 更新日時
- 2021/09/22 09:34
- 管理番号
- 静岡郷土-34
- 質問
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解決
1 葛飾北斎の「駿州江尻」に描かれていると言われている「姥が池」の現住所が分かるか。
2 Wikipediaの「草薙神社」の記事にある「かつて草薙神社はこの天皇原の地にあったといわれ、その地は現在も「古宮」として伝わっている」という記述に出てくる「古宮」の現住所が分かるか。
- 回答
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1
・『静岡市二峠六宿に眠る文化財・史話等を求めて 2018』渡邊 康弘/編集(S202.2/279/)
P75-77「4-12 姥ヶ池」
(P75一部抜粋)
「「東街道便覧図略(図166)」の解説には、「現在の清水市(清水区)元追分は、東海道と清水湊道との分岐点で、追分と名付けられ、江尻宿の西に隣接した村であった。その北側に上原、姥ヶ原という人気のない村(入江町持添)があった。そこに姥ヶ池があった。(現在の清水区追分三丁目)・・・(以下略)・・・」と書かれている。」(「図165 現在の姥が池」という写真が掲載されています。)
(P76一部抜粋)
「葛飾北斎の「富嶽三十六景」中「駿州江尻(図168)」では、あぜ道の手前の通りが東海道。清水区追分の姥ケ池手前よりの景色を描いたものといわれ、画面中央の赤い物は姥ケ池の祠であろう。」
ただし、所在地について上の資料で「現在の清水区追分三丁目」とありますが、静岡県文化・観光部文化政策課の以下のWebサイトにおいて「静岡県静岡市清水区追分四丁目2324-7」となっています。
ふじのくに文化資源データベース カミソリ狐(姥ヶ池)
http://www.fujinokunibunkashigen.net/resouce/main.php?search=category&mode=detail&article=1936
「静岡県静岡市清水区追分四丁目2324-7」をGoogleマップで検索し、ストリートビューを確認すると、上の資料のP75にある「図165 現在の姥が池」という写真と同じ池を確認することが出来ます。(2021年5月時点)
2
・『有度歴史散策』有度ふるさと研究会「有渡歴史散策」編集委員会/〔編〕2005年
P4「天皇原と古宮」一部抜粋
「南幹線沿いにある静清信用金庫草薙支店の裏に「古宮」と呼ばれる小さな社がある。
「古宮」と呼ばれるのは、草薙神社が現在の地に遷座されるまでこの場所にあったからだと言われている。
(中略)
この古宮周辺の平らな土地は、草薙川を境に西側を「天皇原」と呼んでいる。」
この資料が出版される直近の『ゼンリン住宅地図静岡市清水 2004』(S294.2/2/)(箇所:48右)を確認したところ、静清信用金庫草薙支店(静岡市清水区草薙1丁目18-20)とコーポオーロラ(静岡市清水区草薙1丁目18-12)との間に、神社の地図記号があります。
Googleマップで静岡市清水区草薙1丁目18周辺を確認すると、コーポオーロラあたりに「草薙神社 古宮」の表記があり、そちらをクリックすると、住所が静岡市清水区草薙1丁目18−12と表示されます。
ただし、Googleマップの情報がいつの時点か不明ですので、社が現時点で残っているかは不明です。
なお、静清信用金庫草薙支店は現在、静岡市清水区草薙1-25-41に移転しています。
跡地は、ゼンリン住宅地図静岡県静岡市3清水区1〈南部〉 202011 』(S294.2/2/)(箇所:47右)及びGoogleマップのストリートビューを見る限り駐車場となっています。
・『静岡大百科事典』静岡新聞社出版局/編(S030/1/)1978年
P220「草薙神社」一部抜粋
「(前略)それが草薙神社であるが、その位置は現在の所ではない。東海道から参道入り口左手の原を天皇原というが、ここが景行天皇が輿を止めた所であり、神社は参道入り口左手の古宮という所にあった。平安時代に現在の所に移されたが、現在の所は尊が東征の時本陣を置いた所だという。(後略)」
・『静岡市二峠六宿に眠る文化財・史話等を求めて 2018』渡邊 康弘/編集(S202.2/279/)
P81「4-17 草薙神社」一部抜粋
「(前略)皇輿(天皇乗用の輿)を天皇原(草薙駅周辺)に止めて、尊が草を薙いで火難を免れた地に一社を建て、草薙の剣を御霊代(ご神体)として日本武尊を奉仕し草薙神社と称したと伝えられている。(後略)」
- 回答プロセス
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資料の中に写真が含まれていたため、GoogleMapのストリートビューを活用して確認した。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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渡邊 康弘/編集. 静岡市二峠六宿に眠る文化財・史話等を求めて 2018. 二峠六宿道旅推進実行委員会, 2018.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I088499424-00 -
有度ふるさと研究会「有渡歴史散策」編集委員会/〔編〕 , 有度ふるさと研究会「有渡歴史散策」編集委員会. 有度歴史散策. 有度地区まちづくり推進委員会, 2005.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I015460000-00
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渡邊 康弘/編集. 静岡市二峠六宿に眠る文化財・史話等を求めて 2018. 二峠六宿道旅推進実行委員会, 2018.
- キーワード
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- 葛飾北斎
- 駿州江尻
- 姥が池
- 草薙神社
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000304814