レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2021/02/06
- 登録日時
- 2021/03/09 00:30
- 更新日時
- 2021/03/09 00:30
- 管理番号
- 6001048549
- 質問
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解決
明治32年7月に行われた日本体育会大阪支会(東区支部)が行った寄付相撲はどこで興行されたのか。
- 回答
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明治32年に行われた日本体育会大阪支会主催の寄付相撲については、次の資料に記載がある。
■『なにわのミニスポーツ史』(白銀茂夫/著 丸善株式会社大阪出版サービスセンター(制作) 2003.9)
「第一章 伝統的スポーツの継承 3 明治期における日本体育会大阪支会の活動」(p.29-31)に次の記載がある。
「明治三十二年七月、支会体育場建設資金を獲得のため、大相撲を興行、観客三千五十六名を集める。」(p.30)
朝日新聞の新聞記事データベース「聞蔵2ビジュアル」で1899年7月の記事を確認したところ、日本体育会の東区支部が行った寄付相撲興行に関する記事として、次の記事が見つかった。
■1899年7月2日 大阪朝日新聞9面「船場の大角觝(おほすまふ)」
「(前略)今度日本体育会東区支部の教場設置の為寄付角觝を興行する事となりて今橋四丁目心斎橋筋角なる住友本店建築地を借用したしと住友家に申込し(中略)体育会の寄付興行といひ殊に上り高の全額を教場設置創立費に寄付すとの事なればとて大いに其挙を賛し快く無料貸与を許したるより愈来る七日晴天一日同所に興行する事となれり(後略)」
なお勧進元として「頭取中村松五郎(小松山)」、差添人として「藤田熊次郎(山熊)」との記載がある。
■1899年7月7日 大阪朝日新聞9面「船場相撲の取組」
「豫て記載の如く明八日東区今橋四丁目住友銀行敷地に於て興行する体育会寄附相撲の取組は左の如し(後略)」
■1899年7月8日 大阪朝日新聞9面「寄附角觝の寄附」
「今日今橋四丁目の住友本店建築場に催す日本体育会東区支部の寄附大角觝へは様々の寄附あり(後略)」
■1899年7月9日 大阪朝日新聞9面「体育会寄附角觝の景況」
「(前略)昨日今橋四丁目に催したる東区支部の寄附角觝も雨の為に妨げられたり当日は朝来天候の不穏なりしに拘はらず見物人の足どりよく三千五六百の看客は土俵を中に勝負に気を奪われし(後略)」
これらの記事で書かれている「今橋四丁目」(あるいは「今橋四丁目心斎橋筋角」)にある「住友本店建築地」(あるいは「住友銀行敷地」)を確認するために次の資料を確認した。
■『大阪市街業務案内地図』(杉野為吉/製図 博営社 1900)
「今橋四丁目心斎橋筋角」に「住友銀行建築場」とある。(「住友銀行建築場」の北東には「愛珠幼稚園」がある。)
[事例作成日:2021年2月6日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 相撲.拳闘.競馬 (788 10版)
- 参考資料
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- なにわのミニスポーツ史 白銀/茂夫∥著 丸善株式会社大阪出版サービスセンター(制作) 2003.9 (30)
- 大阪市街業務案内地図 杉野/為吉∥製図 博営社 1900
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 大阪
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000294852