レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年03月18日
- 登録日時
- 2020/09/22 13:20
- 更新日時
- 2020/09/22 16:54
- 管理番号
- 千県中参考-2020-03
- 質問
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解決
和歌「弓張の月のやどれる底を見てなるかの海に海士のいるらん」の作者を知りたい。
- 回答
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作者は「平祐挙(たいらすけたか、たいらのすけたか)」。以下の資料に記述があった。
【資料1】『新編国歌大観 第2巻 [1] 私撰集編』(「新編国歌大観」編集委員会編 角川書店 1984)
p695
「夫木和歌抄巻第二十三雑部五」、新編国歌大観の番号「一〇三三一」
「家集、上総なるかのうみ 平祐挙
弓はりの月のやどれる底をみてなるかの海にあまのいるらん」
【資料2】『日本伝説叢書 上総の巻』(藤沢衛彦編著 すばる書房 1977)
p90に「弓張の月のやどれる底を見てなるかの海にあまの入るらん。(「夫木集」-祐擧)」と記載されている。
【資料3】『千葉県誌 巻下』(千葉県編纂 多田屋書店 1919)
p676「勝浦町に在り、夫木集祐擧の歌に、弓張の月の宿れる底を見て奈流迦の海に蜑の入るらん」と記載されている。
平祐挙の概要については以下の資料に記述があった。
【資料4】『国書人名辞典 第3巻 せ-の』(市古貞次[ほか]編 岩波書店 1996)p124「平祐挙(たいらすけたか)」
【資料5】『平安時代史事典 本編下 た-を』(角田文衛監修 角川書店 1994)p1492「平祐挙(たいらのすけたか)」
- 回答プロセス
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1「夫木集」に収録されているという事前情報から、『新編国歌大観』を確認。「夫木集」は私撰集なので第2巻に収録されていた。索引を確認。
【資料1】『新編国歌大観 第2巻 [1] 私撰集編』(「新編国歌大観」編集委員会編 角川書店 1984)p695「夫木和歌抄巻第二十三雑部五」、新編国歌大観の番号「一〇三三一」
「家集、上総なるかのうみ 平祐挙
弓はりの月のやどれる底をみてなるかの海にあまのいるらん」
2 Google Booksをキーワード「弓張の月 やどれる 海」で検索。【資料2】がヒット。
3 Google Booksをキーワード「弓張の月のやどれる底を見て」で検索。【資料3】がヒット。
4 『人物レファレンス事典 古代・中世・近世編2<1996-2006>せ~わ』(日外アソシエーツ編集部編 日外アソシエーツ 2007)p1581「平祐挙 たいらすけたか」の項に【資料4】に記載ありとのこと。【資料4】の項の参考に【資料5】があげられていたのでこちらも確認。
- 事前調査事項
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『夷隅風土記』(森輝著 千葉県文化財保護協会 1977)p94は確認済み。和歌は載っているが、作者名無し。
利用者から「鎌倉時代に作られた和歌であり、「夫木集(ふぼくしゅう)」にのっているはず。」と情報提供があった。
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】『新編国歌大観 第2巻 [1] 私撰集編』(「新編国歌大観」編集委員会編 角川書店 1984)(9102911600)
- 【資料2】『日本伝説叢書 上総の巻』(藤沢衛彦編著 すばる書房 1977)(9200179910)
- 【資料3】『千葉県誌 巻下』(千葉県編纂 多田屋書店 1919)(9200020810)
- 【資料4】『国書人名辞典 第3巻 せ-の』(市古貞次[ほか]編 岩波書店 1996)(0105129672)
- 【資料5】『平安時代史事典 本編下 た-を』(角田文衛監修 角川書店 1994)(9102890500)
- キーワード
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- 平祐挙(タイラスケタカ)
- 平祐挙(タイラノスケタカ)
- 夫木集(フボクシュウ)
- 夫木和歌抄(フボクワカショウ)
- 和歌(ワカ)
- 千葉県-勝浦市(チバケン-カツウラシ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000287398