レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/07/21
- 登録日時
- 2020/09/16 00:30
- 更新日時
- 2020/09/16 00:30
- 管理番号
- 6001045335
- 質問
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解決
大阪市にあった私立の有隣(尋常)小学校と徳風(尋常)小学校はそれぞれ誰の援助によって設立されたものか。
- 回答
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以下の資料より、有隣(尋常)小学校は新田長次郎、徳風(尋常)小学校は久保田権四郎の援助によって設立されたことがわかります。
・『大阪百年史』(大阪府/編集 大阪府 1968)
p.1104-1105に「貧民学校の代表例は、私立徳風尋常小学校と私立有隣尋常小学校であろう。この両校の校区は今宮・木津付近で貧民が多く、早くからマッチ工場で働いたり、放任されたままかえりみられなかった。難波署長天野時三郎は、これを憂えて土地の有力者である新田長次郎(新田帯皮製造所)と久保田権四郎(久保田鉄工所)らの協力をあおいだ。その結果、久保田は徳風尋常小学校を今宮広田町に、新田は有隣尋常小学校を木津北島町に開いた。」とあります。
・『新修大阪市史 第6巻』(新修大阪市史編纂委員会/編集 大阪市 1994.12)
p.759に「規模が大きかったのは有隣・徳風の両尋常小学校である。両校は、南区難波警察署長天野時三郎の発意で、二人の篤志家(新田長次郎・久保田権四郎)の援助によって、同署管内の二つの貧困地域に設立された。」とあります。
・『大阪府教育百年史 第1巻 概説編』(大阪府教育委員会 1973)
p.54の年表中、「大阪府」の「明治44年 1911」欄に「6 久保田権四郎、徳風学校開校」「7 新田長次郎、有隣学校開校」とあります。
・『大阪の米騒動と方面委員の誕生 100周年記念』(大阪歴史博物館/編集 大阪歴史博物館 2018.10)
p.28「有隣小と徳風小」の項に「明治四四年(一九一一)、難波警察署長天野時三郎は、管轄区域内の木津と今宮に貧困世帯の不就学児童を対象とする夜学校を開設した。有隣小学校と徳風小学校である。学校の運営費は、両校が大正一一年(一九二二)に大阪市の直営となるまで、地元の企業家である新田長次郎(現ニッタ創業者)と久保田権四郎(現クボタ創業者)が負担した。」とあります。
[事例作成日:2020年07月21日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 教育史.事情 (372 10版)
- 参考資料
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- 大阪百年史 大阪府∥編集 大阪府 1968
- 新修大阪市史 第6巻 新修大阪市史編纂委員会∥編集 大阪市 1994.12
- 大阪府教育百年史 第1巻 大阪府教育委員会 1973
- 大阪の米騒動と方面委員の誕生 大阪歴史博物館‖編集 大阪歴史博物館 2018.10
- キーワード
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- 有隣小学校(ユウリンショウガッコウ)
- 徳風小学校(トクフウショウガッコウ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000287194