レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019/08/01
- 登録日時
- 2019/11/18 00:30
- 更新日時
- 2019/11/18 00:30
- 管理番号
- 6001039770
- 質問
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解決
マンゴーでかぶれることがあると聞いたが本当か。かぶれる理由も知りたい。
- 回答
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マンゴーに含まれるアレルゲンにより、かぶれなどの中毒症状が出現する場合があるようです。
以下の資料に関連についての記述を確認しました。
<図書>
『毒があるのになぜ食べられるのか PHP新書』(船山信次/著 PHP研究所 2015.2)
p.68-69 果物のマンゴーはウルシの仲間
「(中略)一方、あまり知られていませんが、カシューナッツや、果物のマンゴーもウルシ科の植物であり、ウルシオールに似た化合物が含まれます。マンゴーは熱帯果実の王様ともいえる存在ですが、ウルシオールに似たマンゴオールという成分を含み、実際にかぶれる人もいます」
『毒草・薬草事典:命にかかわる毒草から和漢・西洋薬、園芸植物として使われているものまで(サイエンス・アイ新書)』(船山信次/著 ソフトバンククリエイティブ 2012.6)
索引よりマンゴーの記載頁を確認したところ、以下のような記述がありました。
p.66 マンゴー
「あまり知られていないが、インドからインドシナ半島原産と推定されるマンゴーもウルシ科の植物である。そのため、かぶれる人もいるという。」
『世界毒草百科図鑑』(エリザベス・A.ダウンシー/著 原書房 2018.10)
p.130-131 ポイズン・アイヴィー
「ウルシ科(Anacardiaceae)には樹木、灌木そしてつる性植物があり(中略)80の屬のうち3分の1にアレルゲンの「オレオレジン」を生産する種が含まれる。オレオレジンには「アルキルカテコール」と「アルキルレゾールシノール」という二つのタイプがある。それらの化合物の中で最も強力なアレルゲンがウルシオールである。(中略)アルキルレゾールシノールの方は、商業的に重要な植物カシュー(Anacardiumoccidentale)とマンゴー(Mangifera indica)に含まれる。
ポイズン・アイヴィーに対する人間の中毒症状としては「皮膚:丘疹水疱性発疹(病変部に固形および液状の内容物を含む)、しばしばミミズ腫れのようになる、腫張、体液の滲出、瘡皮形成、激しい痛み そのほか:場合によっては発熱、疲労感、脱力感」
<論文>
有料オンラインデータベース「医中誌WEB」で調査したところ、マンゴーによるアレルギー症状について記述のある論文がありましたので、最新のものから3件ご紹介します(2019/8/2現在)。
いずれも掲載誌は当館未所蔵のため、内容は未確認です。
前村 紘美, 木村 七絵, 高松 紘子, 原田 佳代, 占部 和敬「マンゴーによるアナフィラキシーショックの1例(会議録/症例報告)」『西日本皮膚科』80(3) (七森 光(国立病院機構九州医療センター 2018.6) p.277
坂井 博之, 野村 和加奈, 菅原 基史「症例 マンゴーゼリーによるアナフィラキシーの1例」『Journal of environmental dermatology and cutaneous allergology = 日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌 』
11(2)50(日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会雑誌編集部/編 2017.4) p.144-148
※上記につきましては、JSTAGEで抄録の閲覧は可能です。
永江 航之介, 辻 弥生, 原田 佳代, 占部 和敬, 竹内 聡, 古江 増隆, 占部 篤道, 増田 哲夫「図説マンゴー皮膚炎」『西日本皮膚科』74(6)(2012)p. 581-582
[事例作成日:2019年8月2日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 一般植物学 (471 10版)
- 衛生学.公衆衛生.予防医学 (498 10版)
- 参考資料
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- 毒草・薬草事典 船山/信次∥著 ソフトバンククリエイティブ 2012.6 (66)
- 世界毒草百科図鑑 エリザベス・A.ダウンシー‖著 原書房 2018.10 (130-131)
- 毒があるのになぜ食べられるのか 船山/信次‖著 PHP研究所 2015.2 (68-69)
- キーワード
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- マンゴー(マンゴー)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000265372