レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2004年4月7日
- 登録日時
- 2014/08/09 17:32
- 更新日時
- 2021/01/10 00:30
- 管理番号
- PML20040407-01
- 質問
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「チラシ」の語源について
何故カタカナ表記であるのか。語源は「散らす」だと思うが、何故カタカナ表記なのか知りたい。
- 回答
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あくまで著者の推測であるが、
・増田太次郎『江戸から明治・大正へ 引札 繪びら 錦繪廣告(ブレーン別冊)』(誠文堂新光社 1976年)
p.26「……なお、ちらしがチラシと書かれるようになったのは、動詞でなく名詞であるために、字面の明瞭化を図ろうとして、期せずしてカタカナの「チラシ」を常用するようになったものであろう。」
広告図書館にもレファレンス依頼をしたが、同資料のみとの回答。
- 回答プロセス
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・谷峯藏『江戸のコピーライター』(岩崎美術出版 1986年)
*下記のような例示と考察はあるが、「なぜカタカナ表記か」については言及なし。
p.32、33「井上隆明著『江戸コマーシャル文芸史』(上)は、源内の『飛花落葉』などを引いて次のように記している。
(引用略)
たしかに『飛花落葉』の「報條」は「チラシ」のルビがふってある。
だがそれは上方の影響だったと思われる。
南畝も天明七、八年ごろ刊行の『四方のあか』(後出)に
「酒中花のちらし(報條/ルビ)」として「ちらし」に「報條」と
漢字でルビをふっている。とすれば、ちらしの名詞は江戸では引札には使わない言葉だったとしか考えられない…」
・増田太次郎『江戸から明治・大正へ 引札 繪びら 錦繪廣告(ブレーン別冊)』(誠文堂新光社 1976年)
p.26「……なお、ちらしがチラシと書かれるようになったのは、動詞でなく名詞であるために、字面の明瞭化を図ろうとして、期せずしてカタカナの「チラシ」を常用するようになったものであろう。」
・谷峯藏「「引札」から「ちらし」へ」『彷書月刊』1991.5 p.17-19
・広告図書館にもレファレンス依頼、『江戸から明治・大正へ 引札 繪びら 錦繪廣告:ブレーン別冊』以外には見付からず、との回答
- 事前調査事項
- NDC
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- 広告.宣伝 (674 9版)
- 参考資料
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谷峯蔵 著 , 谷, 峯蔵, 1913-. 江戸のコピーライター. 岩崎美術社, 1986.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001886947-00 (S874-Ta87) -
増田太次郎 編著 , 増田, 太次郎, 1905-1990. 引札 絵びら 錦絵広告 : 江戸から明治・大正へ. 誠文堂新光社, 1977.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001344688-00 (S874.7-Ma66)
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谷峯蔵 著 , 谷, 峯蔵, 1913-. 江戸のコピーライター. 岩崎美術社, 1986.
- キーワード
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- チラシ
- ちらし
- 引札
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 弊社社員
- 登録番号
- 1000157996