レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年12月05日
- 登録日時
- 2011/06/21 10:11
- 更新日時
- 2011/06/21 10:11
- 管理番号
- 9000006202
- 質問
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解決
草鞋(わらじ)の履き方(ひもの通し方)を知りたい。
- 回答
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『日本のくらしの知恵事典』(神野善治監修 岩崎書店 2008年)によると、わらじのはき方は(1)つま先に足の指をかけ2本の縄を順番に台についている乳(ち)に通し、かかとの輪(返し)で交差させる。(2)つま先の2本の縄を親指と人差し指の間ではさみ、台に足をのせる。(3)わきの縄にひっかけて前に回し、足の甲で交差する。(4)足首の後ろでさらに交差し、前で結ぶ。詳細については照会資料をご覧下さい。
- 回答プロセス
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1.自館システムで、件名「はきもの」で検索し、掲載のありそうな資料を確認
・『日本のくらしの知恵事典』(神野善治監修 岩崎書店 2008年)→p79に「わらじのはき方」が図入りで掲載。これによると、わらじのはき方は次の通り。
(1)つま先に足の指をかけ2本の縄を順番に台についている乳(ち)に通し、かかとの輪(返し)で交差させる。
(2)つま先の2本の縄を親指と人差し指の間ではさみ、台に足をのせる。
(3)わきの縄にひっかけて前に回し、足の甲で交差する。
(4)足首の後ろでさらに交差し、前で結ぶ。
※次の資料には草鞋の種類や歴史等について解説があるが、履き方については記述がない。
・『かぶりもの・きもの・はきもの(民俗民芸双書)』(宮本馨太郎著 岩崎美術社 c1977)→p200に「草鞋の部分名称」の図あり
・『民間服飾誌 履物編』(宮本勢助著 雄山閣 1933年)→p110に「草鞋の名所」の図あり
・『はきもの(ものと人間の文化史)』(潮田鉄雄著 法政大学出版局 1978年)→p135-160
2.自館システムで件名「わら(藁)」で検索し、掲載のありそうな資料を確認
・『図解わら工技術』(佐藤庄五郎著 富民社 1959年)→p179-182に草鞋の作り方や使い方があるが、履き方の詳しい説明はない
・『藁(ものと人間の文化史)』第1巻(宮崎清著 法政大学出版局 1985年)→p88-91に草鞋の種類や歴史等について解説があるが、履き方については記述がない。
3.自館システムのレファレンスデータベースで、キーワード「わらじ」で検索し、該当資料を確認
・『織ってつくろう編んでつくろう(手づくりひろば)』(子どもの遊びと手の労働研究会編 ミネルヴァ書房 1991年)→p76に、草鞋を履いた横向きの図が掲載(ビニールひもを使ったわらじ)
4.時代考証の図書を確認
・『絵でみる時代考証百科 槍、鎧、具足編』(名和弓雄著 新人物往来社 1988年)→p208に「草鞋の紐のかけ方」の図
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗史.民俗誌.民族誌 (382 9版)
- 参考資料
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- 『日本のくらしの知恵事典』(神野善治監修 岩崎書店 2008年) (p79)
- キーワード
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- わらじ
- 藁細工
- 藁
- はきもの
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 藁(ものと人間の文化史)』第1巻(宮崎清著 法政大学出版局 1985年)p90-91によると、草履は、一般的に、足を乗せる底、踵を受止める返し、着装のための乳(ち)と紐の4部から構成される。足首に紐で結び付けて歩行を容易にしたものだったので、長途の旅行や山仕事をする時に、晴雨の別なく使われた。しかし着脱に手間がかかること、作業中に小石が入って足裏を痛めたりするのが妨げとなり、草履に比べて日常の使用度はずっと低かった。構造上からは、ゴンゾ類、草履草鞋類、無乳草鞋類、有乳草鞋類などに分けられる。
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 民俗・風俗習慣
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000087775