レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009年06月16日
- 登録日時
- 2010/02/19 14:14
- 更新日時
- 2010/03/05 10:38
- 管理番号
- shi-R1000023
- 質問
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解決
ギリシャあたりの宗教で、ホタテ貝を身につける習慣があるものをテレビで見た。なぜホタテ貝を身につけるのか。それに関係する本はないか。
- 回答
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スペインの巡礼地サンチャゴ・デ・コンポステラが映っているVTR TBS世界遺産12 緒形直人 ナレーターを提供する。
関哲行 著. スペイン巡礼史 講談社 2006.2 ISBN4-06-149820-7
- 回答プロセス
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タイトル、一般件名で「ホタテ貝」「ギリシャ」「宗教」「信仰」で検索するが見当たらず。
Googleで「ホタテ貝 ギリシャ」で検索。キリスト教12使徒のヤコブの表象らしいと判明。
国立民族学博物館 開館30周年記念特別展「聖地・巡礼ー自分探しの旅へ」
http://www.minpaku.ac.jp/special/pilgrimage/seiti_qa.html
はじめに
サンチャゴ・デ・コンポステラ巡礼Q&A
ヤコブとは?
イエスの十二使徒のうちの一人。イスラエルのガリラヤの漁師の家に生まれ、44年頃、キリスト教迫害のために斬首され、最初の殉教者となった。844年、イスラム教徒とキリスト教徒の激闘の際、白馬に乗った聖ヤコブが現れキリスト教軍を勝利に導いたとされ、「ムーア人(ムスリム)殺しのヤコブ」とも呼ばれる。十字架、殉教の剣をもった使徒の姿や、ホタテ貝のついた帽子をかぶり、杖を持った巡礼者の姿、あるいは白馬にまたがり、異教徒(ムスリム)と戦う騎士の姿で表されることが多い。
ホタテ貝とは?
中世からホタテ貝はサンチャゴ・デ・コンポステラ巡礼者の印。当初は巡礼の記念として持ち帰るものであったが、いつしか身分を示すものとして往路から身につけるようになった。現代の巡礼者たちも首から下げたり、リュックにぶら下げたりしている。
ホタテ貝がシンボルとなった理由は?
海中に落ちた騎士が聖ヤコブに祈ったところ、命を救われ、海からあがった体にはホタテ貝がびっしりはりついていたという伝説や、巡礼者が食器代わりに使ったからという説、ガリシア地方の名産品だからという説、聖ヤコブの杖にホタテ貝が付いていたからという説、聖ヤコブが漁師の家の生まれでこの貝を紋章としていたからという説、貝は女性の生殖と豊穣のシンボルであるため巡礼者の再生を表すという説などさまざまである。
- 事前調査事項
- NDC
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- キリスト教 (190 8版)
- 典礼.祭式.礼拝 (196 8版)
- ヨーロッパ (293 8版)
- 参考資料
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- 関哲行 著. スペイン巡礼史 講談社 2006.2 ISBN4-06-149820-7
- 日本大百科全書23 小学館 1988.9 ISBN4-09-526023-8 (153頁 ヤコブ lakobos イエスの12使途の一人。大ヤコブ)
- ピーター・カルヴォコレッシ著 教文館 1998.10 ISBN4-7642-4022-x (145頁 サンチャゴ・デ・コンポステラのヤコブ協会内ヤコブの墓は三大巡礼地。)
- 大貫隆ほか著. 岩波キリスト教辞典 岩波書店 2002.6 ISBN4-00-080202-X (446頁サンティアゴ・デ・コンポステラ 1128頁ヤコブ)
- 遠藤周作 著. 遠藤周作で読むイエスと十二人の弟子 新潮社 2002.12 ISBN4-10-602097-1 (80頁 ホタテ貝の記述のみ。)
- キーワード
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- ホタテ貝
- キリスト教
- 巡礼
- スペイン
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000063700