レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005年08月28日
- 登録日時
- 2005/12/15 16:38
- 更新日時
- 2007/05/01 16:51
- 管理番号
- 福井県図-20050828
- 質問
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解決
最初から本の地の部分が全部裁断されていない本(洋書)を見た。これは製本ミスか、それともそういうものとしてつくられているのか、どちらなのかを知りたい。
- 回答
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「フランス装」の図書だったと考えられる。
フランス装とは、フランス綴じともいう。本綴じ、仮綴じのいかんにかかわらず、印刷した本文用紙を折りたたんだまま、小口を化粧裁ちしないで閉じているものをいう。アンカット本の一種。
アンカット本とは、製本の際、図書の天・地・小口を切り落とさないで装丁した図書。ヨーロッパには読者がアンカット本を買い、自分の好みに合わせて再製本する習慣があり、アンカット本は仮製本のものが多い。日本では例外を除いてアンカット本は造られていない。
- 回答プロセス
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1 書架NDC 020.2 のところで、本の歴史に関する本を見たが、該当資料はない。
2 Googleで「装丁 ペーパーナイフ」と検索すると、”フランス装”という言葉が出てきた。
3 Googleで「フランス装 ペーパーナイフ」と検索すると、
[教えて!goo]フランス装について教えてください
http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1343736(2005年12月15日確認)これに詳しい説明があった。
4 図書資料を「フランス装」という言葉から再確認。
『広辞苑』より
「フランス装」仮製本の一種。糸綴したままの中身に、四方を折り返した表紙を付けたもの。本来は蔵書家が装丁し直すためのもの。フランス表紙。
『最新図書館用語大辞典』より
「フランス装」フランス綴じともいう。本綴じ、仮綴じのいかんにかかわらず、印刷した本文用紙を折りたたんだまま、小口を化粧裁ちしないで閉じているものをいう。アンカット本の一種。このようなアンカット本は、利用に供する場合、あらかじめ切り開いておく必要がある。
「アンカット本」uncut 製本の際、図書の天・地・小口を切り落とさないで装丁した図書。ヨーロッパには読者がアンカット本を買い、自分の好みに合わせて再製本する習慣があり、アンカット本は仮製本のものが多い。日本では例外を除いてアンカット本は造られていない。
- 事前調査事項
- NDC
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- 図書.書誌学 (02)
- 参考資料
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- 広辞苑 第5版 1998 岩波書店 (813/K9/5B 1013127723)
- 最新図書館用語大辞典 2004 柏書房 (010.3/トシヨ 1014368839)
- キーワード
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- 装丁
- 洋書
- フランス装
- アンカット本
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000026790