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レファレンス協同データベース事業
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岐阜市立図書館のレファレンスサービスをより向上させるには<レファレンス協同データベースを活用して>

岐阜市立図書館 里見幸子

岐阜市立図書館は設立56年の歴史を持つ公共図書館である。長い年月を経てレファレンスサービスの形態も大きく進化してきた。特にIT技術の発展と共に情報の共有化が図られてきてからは検索の幅の広がり、情報取得の速さ、利用者の求める質等も大きく変わってきている。これはどこの図書館でも同じことが言えると思う。

岐阜市立図書館のレファレンスサービスについて簡単に紹介したい。

まず、レファレンスは窓口、電話、メール等で受け付けている。質問の内容によって①所蔵資料で対応できるもの、②レフェラルサービスや相互貸借など、自館資料だけでは回答できないものに分けられる。①の場合は多くは質問を受けて数十分~数時間で回答するが、②の場合は1週間程度時間をいただき、岐阜県図書館をはじめ他機関に資料含め情報提供を依頼する。割合から言えば、①のケースが大半で、②は2割もないくらいだろうか。

自館以外への照会先は1. 岐阜県図書館が最も多く、2. 国立国会図書館(レファレンス協同データベースの参加館支援機能は使っていない)、3. その他の公共図書館あるいは専門機関への依頼はごく稀である。特に郷土に関するレファレンスは岐阜県図書館で情報が得られなければそこで調査が終了する場合がほとんどである。

では、回答事例の情報管理についてはどうか。第7回レファレンス協同データベースフォーラム事例発表にもあるように、岐阜市立図書館では10年前、レファレンス協同デーベース事業への参加を機に入力用WEBフォーム形式に沿ったエクセルのフォームを作成、現在までエクセルフォームに入力して管理を行ってきた。WEB上へのデータ登録は自館公開に限って約600件弱の入力を行ってきた(2005年分~)。9年間で600件という数については、平成23年度の岐阜市立図書館の年間の総件数が約2万件(クイックレファレンスを含む)であることから見るとかなり少ない。おそらく郷土に関係し、なおかつ有効な回答が得られた事例を厳選した結果だと思うが、それ以外にも入力作業の進捗を妨げる要因としては、エクセル票とWEBフォームの二重登録が手間であることが挙げられる。

今回、レファレンス協同データベースの機能と有用性について研修で学んだことを伝え、郷土・参考資料担当者間で改めてデータベースへの登録についてどのように進めていくかを話し合った。その結果、エクセルファイルでデータを管理する必要(後にカスタマイズするような例)はないこと、いずれは事例を一般公開していくためにまずは登録を習慣化していきたいという思いがあることが分かった。そこでエクセル票への入力は止め、WEBフォームに直接入力して登録を行い、登録・管理をWEB上で一元化してはどうかという意見で調整している。

今回学んだ機能で印象的であったのはデータベースが参加館支援機能を持つということである。館種も様々な図書館がいろいろな経験で培ってきた視点を元にアドバイスをしてくれるという大変魅力的なシステムだと思う。データを登録したらそこで終了してしまう自館完結型とは違い、時間が経ってもデータの質を向上することができる。未解決事例を登録してメール通知機能を使えば、コメントが届いた時に通知が来るのであきらめていた調査に手がかりが得られる可能性がある。レファレンス担当としては嬉しい限りであり、今後レファレンスの目を養うためにも他の図書館からのコメント・アドバイスなどはどんどん取り入れていきたいと考える。

そしてデータベースを図書館活動の成果としても利用していきたい。被参照件数が多いようなデータ登録ができれば当館の宣伝になるだろう。また、岐阜市立図書館が誇るコレクション(ファッションライブラリー資料や和本、アート本など)を特別コレクションとして紹介したり、それらを使った事例が発表できれば利用促進にもつながるのではないだろうか。

これらの活用には一般公開用に登録することが条件だが、一般公開にするためには外部公開用の決裁を取る必要があり、今はまだハードルが高い。まずは、自館公開のみでも登録件数を積みデータベースに慣れることが肝心だ。登録していくうちに様々な機能に触れ、データベース機能の便利さを実感してみて、無理なく公開に踏み切れるようにしたい。

現在600館以上の参加館があり、13万件以上の事例を持つレファレンス協同データベースはWEB上の頼もしいレファレンス担当仲間である。岐阜市立図書館は今は情報の受け手であるがいずれは発信者となって参加館全体で使えるデータベースを作っていきたい。

以上

(平成26年9月19日事務局受領)

※ 本稿は研修参加者による事後課題レポートから講師の谷本先生と事務局で選定し掲載したものです。

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