レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年09月11日
- 登録日時
- 2012/12/01 10:50
- 更新日時
- 2012/12/01 10:50
- 管理番号
- tr250
- 質問
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解決
うつのみや花火大会はいつから始まったのか。また、昔は栃木新聞社が主催だったが、いつから下野新聞社が主催するようになったのか。
- 回答
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○うつのみや花火大会の開始年について
『栃木年鑑 1985』(栃木新聞社/編 栃木新聞社 1985)p74の「昭和59年7月」のページに、
「20日 84とちぎ博の開催を記念して栃木新聞社主催の「84とちぎ博・きぬ川大花火大会」は二十万人もの観客が県内各地から訪れ盛況だった。」
とあります。また、巻頭の写真ページの解説部分には、
「とちぎ博を記念し本社が主催した「祝 '84とちぎ博きぬ川大花火大会」。10数年ぶりに「宇都宮の花火」が復活した。」
とあります。
上記内容を受けて、栃木新聞を確認したところ、以下の記事がありました。
・昭和59(1984)年7月19日(木)
「あす「きぬ川大花火大会」 仕掛けヤグラなど準備OK」
記事中に「さる十一日の雷雨で順延になっていた栃木新聞社主催「'84とちぎ博前夜祭・きぬ川大花火大会」は「祝 '84とちぎ博・きぬ川大花火大会」と改め、あす二十日午後七時から宇都宮市石井町の新鬼怒橋近くで盛大に開催する(略)なお、栃木新聞社では、この花火大会を毎夏の恒例行事とし、“宮の名物”としていく方針です。」とあります。
・昭和59(1984)年7月21日(土)
「豪快花火 大観衆を魅了 “宮の名物”定着願い」
記事中に「県内では、足利市、鹿沼市の花火大会が有名だが、宇都宮市内では人家が密集し手ごろな空き地がないこともあって、本格的な花火大会は開けなかった。」とあります。
『栃木年鑑』にある「10数年」前の花火大会について、下野新聞の昭和45(1970)~49(1974)年の7月分の記事を調査しましたが、宇都宮で行われた花火大会の記事は確認できませんでした。また、栃木新聞の7・8月の記事については、昭和40(1965)~昭和49(1974)年を調査し、花火に関する記事を以下の4件確認しました。
・昭和42年8月4日 6面
「花やかにスタート 宇都宮の夏まつり」
3日から始まったとあり、「七日まで行なわれるが、期間中は花火大会やとうろう流しなどをはじめ(略)盛りだくさんの行事が予定されている。」とあります。
・昭和47年8月11日 5面(読者登壇)
「花火大会の開催を」という投書で、「宇都宮市ではここ数年、消防署がうるさいとかで花火の許可がおりないという」との記述があります。
・昭和48年8月8日 1面
「市民納涼盆踊り大会」の囲み記事があり、「期間中、花火打ち上げもあります。」と記述されています。
・昭和48年8月14日 2面
「大会当日には連夜花火打ち上げ」という記述があります。
○栃木新聞社から下野新聞社への移管時期について
『下野新聞社史』(下野新聞社社史編さん室/編 下野新聞社 2004)
p340-341に、「栃木新聞廃刊に」という記述があり(平成6年3月31日)、それに続いて「花火、マラソン大会引き継ぐ」との記述があります。ここに、「栃木新聞社の行事から下野新聞社が引き継いだものに「うつのみや花火大会」と「県郡市対抗駅伝競争大会」がある。花火大会は10年の歴史だが、鬼怒川河川敷で開く大会はすっかり宇都宮の名物に育っていたことや宇都宮市からの要請もあり、主催事業として引き継いだ。(後略)」とあります。
上記内容を受けて、下野新聞を確認したところ、平成6(1994)年4月1日の1・2・23面に、栃木新聞廃刊の記事が載っていましたが、花火大会については記載がありませんでした。また、同年8月14日の1面に「真夏の夜空に大輪の“華”競う うつのみや花火大会」の記事があり、「同花火大会は、宇都宮市民に長く親しまれてきた夏の風物詩。創刊一一〇周年を記念して今年から下野新聞社が主催に加わった。」とあります。
なお、下野新聞主催後の動きとして、以下の記事を確認いたしました。(すべて下野新聞より)
・平成15(2003)年7月27日(日)1面
「夏の夜空 大輪で彩る うつのみや花火大会」
「県内最大規模の花火大会として親しまれており、今年で二十回目。」とあります。
・平成16(2004)年7月16日(金)26面
「夏はやっぱり夜の大輪 県内各地で花火大会」
「県内経済状況などの事情から宇都宮花火大会は今年は中止された」とあります。
・平成17(2005)年7月6日(水)4面
「うつのみや花火大会 中止のお知らせ」
「諸般の事情により中止いたします。長年のご愛顧ありがとうございました。」とあります。
・平成19(2007)年7月23日(月)25面
「うつのみや花火大会 ボランティア募集へ説明会」
「2003年まで同所で行われた過去の花火大会とは組織的にも運営的にも全く新しい形」とあります。
以下の資料には、関連する内容の記載が確認できませんでした。
・『84とちぎ博 公式記録』(下野新聞社/編 84とちぎ博実行委員会 1984)
・『とちぎ博 基本構想』(84とちぎ博実行委員会/編 84とちぎ博実行委員会 1983)
・『’84とちぎ博公式ガイドブック』(84とちぎ博実行委員会事務局/編 84とちぎ博実行委員会事務局 1984)
・『とちぎ20世紀 下巻』(下野新聞「とちぎ20世紀」取材班/編 下野新聞社 2001)
・『写真でつづる宇都宮百年』(記念出版編集委員会/編 宇都宮市制100周年記念事業実行委員会 1996)
・『宇都宮商工会議所百年史』(宇都宮商工会議所創立百周年記念誌編纂部会 宇都宮商工会議所 1994)
・『清原50年の歩みと翔く未来 宇都宮市テクノポリス中核点』(清原50年史編纂委員会/編 清原50年史編纂委員会 2003)
・『下野新聞縮刷版』平成6年7月、平成5年7月
※1・2面からの調査
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗習慣.民俗学.民族学 (380 9版)
- 関東地方 (213 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- うつのみや花火大会
- 下野新聞
- 栃木新聞
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000115192