レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年08月01日
- 登録日時
- 2019/07/24 14:28
- 更新日時
- 2019/09/13 17:16
- 管理番号
- 1750
- 質問
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解決
町内会が管理運営する墓地の所有が市になっている理由が知りたい。
- 回答
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いわゆる「ポツダム政令 昭和22年5月3日政令第15号」によるものと思われる。
- 回答プロセス
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質問者様より「太平洋戦争に負けた日本はポツダム宣言を受諾した。それに応じてポツダム政令が発布された。同政令の中には町内会の解散もあり、町内会の保有資材は即時処分を命ぜられ処分できないものは市町村が所有することとされた。墓地もその一つで…。」という話を聞いた。
そこで次の順に調べる。
①「ポツダム政令」をGoogle検索。
⇒岡崎市WEBサイトの旧慣墓地のページより、政令が昭和22年5月3日付政令第15号とわかる。
(昭和20年のポツダム宣言の受諾に伴い、ポツダム政令により町内会等が解散され、その財産は政令施行後2か月以内に処分されないときは市町村に帰属されるということになりました。これにより、戦前に町内会が所有していた土地にある墓地は市町村に帰属されましたが、町内会が従来どおり使用しています。)
②NDL日本法令索引にて、横断検索より昭和22年5月3日で検索。
⇒廃止法令に該当の政令あり。
⇒法令沿革からNDLデジタルコレクション及び国立公文書館デジタルアーカイブへリンクあり。該当政令が掲載された官報が見られる。
(1947年5月3日 P6 号外)
③『安城市史4通史編 現代』を確認。
⇒関連個所あり。(P73~76)安城町ではこの政令に先立ち4月7日に、明治村では5月30日に、町内会・部落会を廃止し、財産分与を行っている。
ただし、これにより墓地が安城市の所有地となったかについては記述のある文献は見つからなかった。
墓地の管理については、墓地は「西尾・東尾町内会の管理(『安城西尾の歴史』西尾町内会、2008、P336)」という記述があったり、「篠目墓地管理組合規約(『篠目誌』篠目町内会、2002、P146」があったりと、町内会にまかされているところが多い。
④郷土資料コーナーの地誌をブラウジング。
⇒関連書籍あり。『地域再生と町内会・自治会;改訂新版』P138~141(318.8/ナカ/L)に政令の記載あり
⑤レファレンス協同データベースで「ポツダム政令」を検索。
⇒『地域再生と町内会・自治会;改訂新版』P138~141(318.8/ナカ/L)に政令の記載あり
- 事前調査事項
- NDC
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- 地方自治.地方行政 (318 9版)
- 参考資料
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中田実, 山崎丈夫, 小木曽洋司著 , 中田, 実 , 山崎, 丈夫 , 小木曽, 洋司. 地域再生と町内会・自治会 改訂新版. 自治体研究社, 2017.(318.8/ナカ/L)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I008888243-00 , ISBN 9784880376738
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中田実, 山崎丈夫, 小木曽洋司著 , 中田, 実 , 山崎, 丈夫 , 小木曽, 洋司. 地域再生と町内会・自治会 改訂新版. 自治体研究社, 2017.(318.8/ナカ/L)
- キーワード
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- 一般書
- ポツダム政令
- 郷土
- 安城
- その他
- L
- 2019/07/09
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000258994