レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年07月07日
- 登録日時
- 2017/09/20 16:56
- 更新日時
- 2017/09/28 19:57
- 提供館
- 岐阜県図書館 (2110001)
- 管理番号
- 岐県図-2406
- 質問
-
解決
江戸川乱歩、谷崎潤一郎の小説で発禁処分になった作品が確認できる資料はあるか。
- 回答
-
<江戸川乱歩、谷崎潤一郎>
・『検閲と発禁』水沢 不二夫 森話社 2016年
p.161~ 「Ⅳ‐11 佐藤春夫「律義者」、江戸川乱歩「芋虫」の検閲
人物索引には、江戸川乱歩、谷崎潤一郎の両氏の名前が挙がっており、章立てはしていないが一部記述がある。
・『伏字の文化史』牧 義之 森話社 2014年
p.374~ 「六 谷崎の脚本検閲批判」
こちらも人物索引には、江戸川乱歩、谷崎潤一郎の両氏の名前が挙がっており、章立てはしていないが、一部記述がある。
・『発禁本』3(別冊太陽)平凡社 2002年
p.265-295 書名索引、人名索引
1999年から2002年にかけて発行された『発禁本』全3巻の書名・人名総索引。
人名索引には江戸川乱歩、谷崎潤一郎の両氏も掲載されており、いずれも第1巻に掲載されている。
<江戸川乱歩のみ>
・『探偵小説四十年』江戸川乱歩 沖積舎 1961年
江戸川乱歩の自伝で、1~3年度ごとに章が分けられており、各年度のできごとがまとめられている。
昭和14年度の項には、「芋虫」の全篇削除を命じられたことを記載。(p271)
・『国立国会図書館所蔵発禁図書目録 1945年以前』国立国会図書館 1980年
戦後接収され米国議会図書館が保管、その後国立国会図書館に返還された発禁図書と、国立国会図書館に受け継がれた旧帝国図書館所蔵の発禁図書、約2200冊の目録。書名の五十音順に掲載。
巻末の著者名索引で谷崎・江戸川両氏を調べたところ、江戸川乱歩(黒蜥蜴)のみ掲載。
・平成29年6月20日(火) 読売新聞 朝刊に「「恋文焼いた」乱歩の手紙」という記事があり、その中に「芋虫」についての記述がある。
<谷崎潤一郎のみ>
・『定本発禁本』城 市郎 平凡社 2004年
p.27~ 「〓風(ひょうふう)・細雪・その他・・・谷崎潤一郎」
・『知っ得発禁・近代文学誌』國文學編集部 學燈社 2008年
p.205~ 「近代発禁関連略年表」
(明治43年、大正5年、大正6年、昭和18年の各欄に谷崎潤一郎の作品がある)
この他、両氏の年譜にも一部「掲載禁止」「全篇削除」の記述が見られる。
・『江戸川乱歩全集』14 講談社 1979年
巻末に年譜があり、「芋虫」全篇削除について記載。(p303)
・『谷崎潤一郎全集』第26巻 中央公論社 1983年
・『現代日本文学全集 谷崎潤一郎集』筑摩書房、1954年
巻末の年譜に、発禁処分についても記載。
※上記以外にも、次の資料で年譜が掲載されている図書を調べることができる。
『年譜年表総索引』日外アソシエーツ 1998年
また、昭和期の発禁処分を受けた出版物について網羅的に調べる資料として以下を紹介。
・『昭和書籍雑誌新聞発禁年表』(上、中、下(1)、下(2)の全4巻)小田切秀雄ほか 明治文献
昭和元年(大正15年)から昭和19年に発禁処分を受けた出版物の目録。
昭和元年は1年分を、翌年からは各年月ごとに、単行本、新聞雑誌、外国語出版物の3部門に分類し、処分日付順に掲載。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 出版 (023)
- 日本文学 (910)
- 参考資料
- キーワード
-
- 発禁
- 江戸川乱歩
- 谷崎潤一郎
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000222104