レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2015/05/21
- 登録日時
- 2016/01/22 10:06
- 更新日時
- 2016/03/15 16:13
- 管理番号
- 埼熊-2015-120
- 質問
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未解決
学校要覧に歴代校長を掲載する際に「第○代校長」と表記する時と「○代校長」とのみ表記する場合がある。どちらが正式か知りたい。
- 回答
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用例として「第○代」の記述のある資料は見つかったが、「第○代」「○代」のどちらの表記が正式か記述のある資料は見つからなかった。
埼玉県の文書規則についての問合せ先として、埼玉県文書課を紹介した。
- 回答プロセス
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1 NDC分類〈81〉の参考図書を調査
『日本国語大辞典 8』(日本国語大辞典第二版編集委員会編 小学館 2001)
p582〈第(だい)〉の項に「ニ[接頭]数を示す語について物事の順序を表わす。」とあり。
p581〈代(だい)〉の項に「一[名]①家督や王位などを受け継いでその地位にある年月の間。」とあり。
『岩波新漢語辞典』(山口明穂、竹田晃編 岩波書店 2000)
p982〈第〉の項「②順序を表わす数字の上につける語。「第一義・第二次・第三者」」とあり。
p63〈代〉の項「②次々といれかわる世 イ家督や職務などを受け継いでその地位にいる間。」とあり。
『公用文作成の手引 第2次改訂版』(自治大臣官房文書課編 第一法規 1992)
p166「常用漢字表」中に「第」あり。使用のきまりについては記述なし。
『これだけは知っておきたい公用文の書き方・用字用語例集』(渡辺秀喜著 日本加除出版 2011)
p4-38「第2 文章表記の仕方」を中心に通覧するが記載はなし。
p137 用字用語例集「だい 第」が接頭語であり。表記の決まりの記載はなし。
p223- 改定常用漢字表一覧に「第」はあるが使用例などの記載はなし。
『新編現行の国語表記の基準』(ぎょうせい 1982)
「第」の使用についての記述は見つからず。
2 NDC分類〈81〉の一般図書を調査
『言葉に関する問答集 総集編』(文化庁編集 大蔵省印刷局 1995)
1-20集をまとめたもの。
p26 「代」と「台」の使い分けの項目内での用例として「第十六代将軍」あり。
『日本語表現・文型事典』(小池清治ほか編 朝倉書店 2002)
p184 「順番数詞表現」の項 「ものごとの時間的・空間的な順序、質や内容の等級、格付けなどを表すために、順番数詞(または序数詞・順序数詞とも)を用いた表現。時間的・空間的順序、質や内容など、評価を伴う等級・格付けを表す序列には、順番を表す「~番・~号・第~」などの序数詞を付けて表す。これを順番数詞と呼ぶ。」
『最新公用文用字用語例集 改定常用漢字対応』(ぎょうせい公用文研究会編 ぎょうせい 2010)
p367 公用文作成の要領中に第が出てくるが、件名の配列のみ。
『公用文の書き表し方の基準 資料集』(文化庁編 第一法規出版 2001)
『現代日本語文法 7』(日本語記述文法研究会編 くろしお出版 2009)
列挙の接続表現 用法(p123-127)には該当記述なし。
『間違い漢字・勘違いことば診断辞典 気がつかない誤りに気がつく』(創拓社 1992)
『デイリーコンサイス用字辞典』(三省堂 1994)
『東京堂用字用語辞典』(野村雅昭編 東京堂出版 1981)
『そのまま使える文書・書式実例事典』(宮園正光編著 新星出版社 1998)
『用字用語新表記辞典』(第一法規 2011)
『新しい国語表記ハンドブック 最新の「常用漢字表」平成22年11月内閣告示で改定収録!』(三省堂 2011)
『表記の手引き』(教育出版 2009)
『数詞の発見』(辻本政晴著 新人物往来社 1995)
『語源探究』(日本語語源研究会編 明治書院 1986)
『日本語の系統』(白鳥庫吉著 岩波書店 1950)
『数詞って何だろう』(加藤良作著 ダイヤモンド社 1996)
3 インターネット情報
《Google》(https://www.google.co.jp/ Google 2015/05/19最終確認) を〈順番数詞表現〉で検索する。
《ウィキペディア》「序数詞」の項目(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%8F%E6%95%B0%E8%A9%9E ウィキメディア財団 2015/05/19最終確認)
「序数詞の特徴
分けて数えられるものの個数などの数量を表す基数詞に対して、序数詞はその中の順序・順番(序数)を表すためのものである。(略)日本語では(1以外に)単独の序数詞がない代わりに、「第-」を基数詞(特に助数詞が付かず基数詞のみの場合は、漢数詞が使われる)の前に付けて順序を表したり、「-目」を助数詞の後に付けて順番や何回目、何日目かなどの序数を表現している(「-目」は省略される場合もある)。その他には、順位を表す「-位」も序数の表現である。例:第二、第2回、2番目、2個目、2人目、2回目、2日目、2位」とあり。
《首相官邸ホームページ》(http://www.kantei.go.jp/ 内閣官房内閣広報室 2015/05/20最終確認)
歴代内閣での首相の表記は「第○代」
《文化庁》(http://www.bunka.go.jp/ 文化庁 2015/05/20最終確認)
長官のサイトでの表記は「第21代文化庁長官」
- 事前調査事項
- NDC
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- 文法.語法 (815 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 日本語
- 学校事務
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000187448