レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013/11/03
- 登録日時
- 2014/01/06 00:30
- 更新日時
- 2014/01/30 13:12
- 管理番号
- 6000013642
- 質問
-
解決
近所のイチョウの大木にこぶのようなものができているが、これは何かわかる本はあるか。
- 回答
-
『ものと人間の文化史 129 イチョウ』などに、イチョウの木にできるこぶ(気根)についての記載があり。
- 回答プロセス
-
470(植物)653(林業)の書架を探す。
『ワイド図鑑 身近な樹木』(主婦の友社)p112-113「イチョウ」に幹や枝からこぶ(乳)が垂れたイチョウの写真と、気根の一種との記載があり。
『巨樹と樹齢』(新風舎)p26「上高野山の乳下りイチョウ」に、イチョウの木の乳房に似たこぶは、不定芽や発育を害された短枝、発育した潜伏芽に起因するとあり。内部には柔らかい細胞や過分の澱粉を貯蔵しているとのこと。
『ものと人間の文化史 129 イチョウ』(法政大学出版局)p57-60「幹と枝」に短枝について記載があり。またp77-80「樹瘤と根瘤が着生すること」に、鍾乳石状の樹瘤(チチ/垂乳、変態枝・鍾乳枝・気生根などとも呼ばれる)についての詳しい記載があり。
このほか、『世界の葉と根の不思議』(誠文堂新光社)p29「イチョウ」には、イチョウは短枝によく知られている扇型の葉をつけ、長枝にはいくつも深い切れ込みのある葉をつけるとの記載と写真があり。またレファレンス協同データベースで「イチョウ 気根」を調べると、町田市立中央図書館の事例https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000115087 がヒット。これを参考に『日本俗信辞典 動・植物編』(角川書店)を調べると、p37に、乳房状のイチョウの気根に、形状が類似していることから、全国的に乳の出ない女性が願掛けをする習俗があるとのこと。これらも参考に見ていただいた。
- 事前調査事項
- NDC
-
- 植物学 (470 9版)
- 森林立地.造林 (653 9版)
- 参考資料
-
- 『身近な樹木』菱山 忠三郎/写真と文(主婦の友社)
- 『巨樹と樹齢』渡辺 新一郎/著(新風舎)
- 『日本俗信辞典 動・植物編』鈴木 棠三/著(角川書店)
- 『イチョウ』今野 敏雄/著(法政大学出版局)
- 『世界の葉と根の不思議』湯浅 浩史/著(誠文堂新光社)
- キーワード
-
- イチョウ
- 気根(キコン)
- 短枝(タンシ)
- 樹瘤(キコブ)
- 植物
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000143003