レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2013年05月16日
- 登録日時
- 2013/05/20 17:36
- 更新日時
- 2014/02/20 11:23
- 管理番号
- いわき総合-地域157
- 質問
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解決
昭和60年4月16日、勿来海岸近くの国道沿いに、長塚節の「もののふの過ぎしいそ回(わ)のあだなみを なこその関と人はいふなり」の歌碑兼記念碑が建立、除幕式が執行された。この歌は明治29年秋、長塚節が勿来の関を訪れた時に詠んだもので、某所の筐底から発見されたということである。長塚節の歌集にも採録されていない。この歌発見の経緯について調査願いたい。
- 回答
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当館所蔵の長塚節資料について調査したが、質問者の知り得る情報以外に新たな情報を確認することはできなかった。『長塚節歌集』は、没後小泉千樫編によるものが最初であり、正岡子規に師事した明治33年以降の作の収録を基本としている。以降種々刊行されているが、千樫編のものを基幹としているため、明治33年以前の作を採録した歌集はない。また、当該歌が「筐底から発見された」経緯を示す資料も、当館資料の調査からは確認できなかった。
- 回答プロセス
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1 当館所蔵資料の調査
【資料①】『長塚節』短歌シリーズ・人と作品7:該当資料の記載なし
【資料②】『長塚節全集 第5巻』:勿来の関で詠んだ「もののふ…」ほか1首が載録されているが、経緯については記されていない。
【資料③】「長塚節歌集」『現代短歌全集 第3巻』:明治33年以降の載録であり、該当資料の記載なし。
【資料④】「いわきに於ける長塚節」『いわき地方史研究』第22号:「もののふ…」が詠まれた昭和29年の経緯、昭和60年4月建立の記念碑について記載あり。
【資料⑤】『いわき民報』昭和60年4月16日号:長塚節歌碑の移転に伴う記念碑建立除幕式の記事あり。「もののふ…」の歌にまつわる記述はない。
【資料⑥】『福島民報』:昭和60年4月16日前後一ヶ月について調査するが、該当する記事は確認できなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
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北住敏夫 著. 長塚節. 桜楓社, 1981. (短歌シリーズ・人と作品 ; 7)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001509123-00 (【資料①】911.1/ナガ・1110454863) -
長塚節全集 第5巻. 春陽堂書店, 1978.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001396931-00 (【資料②】918.6/ナガ/5・1113384893) -
現代短歌全集 第3巻. 筑摩書房, 1981.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001519096-00 (【資料③】911.1/ゲン・1110453840) - 「いわきに於ける長塚節」『いわき地方史研究』第22号 昭和60年10月 いわき地方史研究会 (【資料④】210.0/1/イ・1110037148)
- 【資料⑤】『いわき民報』昭和60年4月16日号[総合1170203291]
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北住敏夫 著. 長塚節. 桜楓社, 1981. (短歌シリーズ・人と作品 ; 7)
- キーワード
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- 長塚節
- 短歌
- 照会先
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- いわき市勿来関文学歴史館
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000131485