レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/08/16
- 登録日時
- 2016/08/17 00:30
- 更新日時
- 2016/08/17 12:01
- 管理番号
- 1000000860
- 質問
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解決
カーチーベー(夏至南風)など、沖縄独特の風の名称について知りたい。
- 回答
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①
『沖縄大百科事典 上 ア~ク』(沖縄大百科事典刊行事務局、沖縄タイムス社、1983)
p709「風の方言 かぜのほうげん」の項で、「特殊な風の方言としてはつぎのようなものがある。○夏至南風(沖:カーチーベー、宮・八:カーチバイ)、○新北風(沖:ミーニシ、宮・八:ミーニス)(後略)」など、いくつかの風の名称について、沖縄方言、宮古方言、八重山方言を確認できる。そのほか、一覧表「各地域における風の方言名」で東西南北の風の方言名を確認できる。
②
『沖縄文化史辞典』(真栄田 義見、東京堂出版、1972年)
p88「かぜのな 風の名」の項で「沖縄本島南部の漁師町糸満の、漁業と関係のあるカジヌナー(風の名)を記すと次の通りである。ニングヮチカジマーイ(二月風廻り)、これは漁夫のきらうもので出漁中突風が来て危険である。四月に来る風をフサーギといい、急に天候が悪化して台風状態になる。これは波を伴う。五月に吹く風をヘーフキ(南風吹き)といい、風上は大したことは無いが風下の島影になった所が波が高く出漁できない。(後略)」など、年間の季節ごとの風について確認できる。
③
『風に聞いた話 竜宮の記憶』(三枝克之・垂水健吾、角川書店、2008)
p6「この本は、」の中で、「この本は、琉球列島に伝わる風の名前や気象にまつわる言葉をモチーフにしながら、琉球列島の歳時記と、そこに伝わる古い物語を紹介する本である。」とあり、種子取南風(タントゥイベー)、歳暮南風(シーブバイ)、星昼間の南風(プスプローマヌパイカジ)、二月風廻り(ニングヮツィカジマーイ)、うりずん南風、穀雨南風(ククウベー)、白鳥北風(スストゥイニス)、芒種南風(ボースーベー)、夏至南風(カーチーベー)、悪風(ヤナカジ)、涼風(シダカジ)など、全部で21の風や気象にまつわる言葉をモチーフに構成されている。歳時記と、紹介されている古い話の中には、それぞれの季節に伴う行事等、様々な琉球を知るためのキーワードがあり、そのキーワードについても、簡単な解説を確認できる。
④
『沖縄天気ことわざ 気象季語から旧暦まで』(石島英、琉球新報社、2001)
当資料では、「一、沖縄天気ことわざ」、「二、旧暦を考える」、「三、沖縄に根付く気象季語」、「四、俳句を詠む」、「付録 沖縄地方の天気ことわざリスト」の中で、風に関する記述を確認できる。
⑤
『沖縄気象歳時記』(伊志嶺安進、ひるぎ社、1988)
当資料では、「二月風廻り」、「風台風(火風・ピーカジ)」の項があるが、これら以外に、季節それぞれの気象に関する用語の項の中で風に関する記述を確認できる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 気象学 (451)
- 風俗習慣.民俗学.民族学 (38)
- 参考資料
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- 1 沖縄大百科事典 上 ア?ク 沖縄大百科事典刊行事務局∥編 沖縄タイムス社 1983.5 K03/O52/1 709
- 2 沖縄文化史辞典 真栄田 義見∥編 琉球政府文化財保護委員会∥監修 東京堂出版 1972.3 K03/MA26/ 88
- 3 風に聞いた話 三枝/克之∥編・文 垂見/健吾∥写真 角川書店 2008.3 K95/MI15
- 4 沖縄天気ことわざ 石島 英∥著 正木 譲∥著 琉球新報社 2001.3 K451/I75
- 5 沖縄気象歳時記 伊志嶺 安進∥著 ひるぎ社 1988.7 K451/I77
- キーワード
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- 夏至南風
- 沖縄
- 風
- 方言
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000195908