レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/01/28
- 登録日時
- 2018/03/24 00:30
- 更新日時
- 2018/03/24 00:30
- 管理番号
- 6001029660
- 質問
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解決
『大日経疏』(だいにちきょうしょ)とはどんなものか?『大日経疏』の現代語訳などがあれば教えてほしい。
- 回答
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●『大日経疏』とは
・『日本大百科全書 14 そ‐たろ』(小学館 東京 1987.3)
p.492 によれば、「仏典『大日経』の初めの6巻31品(ほん)に対する注釈書。インド僧善無畏(ぜんむい)は724年(開元12)から翌年にかけて『大日経』を漢訳したが、その際にあわせてその内容を解説したものを、筆受者の一行(いちぎょう)(683―727)が筆記して20巻としたもの。」とあります。
『大日経䟽』は、日本真言宗(東密)において『大日経』を学ぶうえでの唯一絶対の権威とされてきたが、天台宗(台密)ではもっぱら同書の改訂版である『大日経義釈』14巻を用いるとのことです。
・『岩波仏教辞典 第2版』(中村元/編集 岩波書店 2002.10)
p.674によれば、「善無畏(ぜんむい)が大日経を翻訳するかたわら講述したのを、訳場に列した弟子の一行が筆録したもの。大日経の思想を再組織し展開させたもの」とあります。「智儼(ちごん)、温古(おんこ)による再治本『大日経義釈』14巻の異本がある。」との記述があります。
・『仏教経典の世界:総解説』(自由国民社 1992.11)
p.133に「『大日経』の注解書に『大毘廬遮那成仏神変加持経』(だいびるしゃなじょうぶつじんぺんかじきょう)(略称『大日経䟽』『大䟽』など)二〇巻がある。」「開元一五年(727年)九月に一行が没したので、その弟子の智儼、温古らは、遺命によって䟽を再治し、『大日経義釈』一四巻とした。」
●『大日経疏』の現代語訳
『密教経典:大日経・理趣経・大日経疏・理趣釈(講談社学術文庫)』(宮坂宥勝/訳注 講談社 2011.7)
p.175-312
大部なため全文ではなく、『大日経疏』の「抄」の書き下し文、現代語訳、注があります。
[事例作成日:2018年1月28日]
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 経典 (183 8版)
- 参考資料
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- 日本大百科全書 14 小学館 1987.3 (492)
- 岩波仏教辞典 第2版 中村/元∥編集 岩波書店 2002.10 (674)
- 仏教経典の世界 改訂版 自由国民社 1992.11 (133)
- 密教経典 宮坂/宥勝∥訳注 講談社 2011.7 (175-312)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 書誌事項調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000233067