レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年09月19日
- 登録日時
- 2018/01/11 16:08
- 更新日時
- 2018/01/16 10:06
- 管理番号
- 0000110698
- 質問
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解決
江戸期に柳井市街で起こった火事について調べている。『柳井市史』に概要の記載があるが、そこで挙げられている「四大火災」について、被害状況等、より詳しく知りたい。
- 回答
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下記資料1『柳井市史』通史編(p392-393)で挙げられている4件の火災については、巻末「柳井市史年表」にその典拠と記事内容が記載されていたため、紹介した。また、追加情報として、資料2『山口県災異史』の「災害誌」の項で、火災として挙げられた記述についてあわせて紹介した。
元禄16年(1703年)12月16日 柳井中仮屋町から出火、家数一一一軒(一四八軒とも)消失(岩国沿革志)
享保13年(1728年)3月7日 昨夜半、鍛治屋町より出火、金屋町・久保町・浜町・姫田川筋を焼さ(ママ)、今朝六時鎮火。本屋一七五軒(二七二かまど)その他を消失(御用所日記)
※資料3『岩邑年代記 二』にも記載あり。「夜、柳井大火事、金屋町・久保町・浜町・姫田・湘江庵、都合七拾五軒焼失す。」
※資料2『山口県災異史』では資料4『毛利一一代史』の以下を引く。「十二日 三月六日岩国領柳井津鍛治町ヨリ出火家数壱百七拾五戸焼亡之ヲ幕府ニ報ス」
享保19年(1734年)12月7日柳井津出火、片側町・古市を焼き、鍛冶屋町半ば消失(御用所日記)
明和5年(1768年)11月27日柳井津大火事、古市・金屋裏町へかけて一八〇軒消失。火元は鍛冶屋全兵衛宅(岩邑年代記)
※資料5『岩邑年代記 四』では、以下のとおり。「柳井大火事、古市金や町七十九軒、裏屋へ懸け百八十軒。但、七十九軒也、百件に至らず候に付、公儀へ御届無之也。」
なお、「岩国沿革志」「御用所日記」は該当部分の翻刻がないため、未確認。
- 回答プロセス
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1.『柳井市史』を確認、巻末年表あり。出典及びその記述内容が書かれている。
2.出典として挙げられている「岩国沿革志」「御用所日記」「岩邑年代記」を探す。「岩邑年代記」のみ全文翻刻あり。
3.県内の災害に関する基本資料である『山口県災異史』を確認。災害の記録を年代順にまとめた「災害誌」あり。そのうち、江戸期の「火事」の項をそれぞれ確認、享保13年の火事のみ記載あり。『柳井市史』と出典が異なったため、その内容を確認
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国地方 (217 9版)
- 社会福祉 (369 9版)
- 参考資料
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1.柳井市史編纂委員会 編 , 柳井市. 柳井市史 通史編. 柳井市, 1984.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001960715-00 (p1092-1093,1096) -
2.下関地方気象台 , 下関地方気象台 編. 山口県災異誌 [第1巻]. 山口県, 1953.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I002651742-0 (p265) -
3.岩国徴古館. 岩邑年代記 2. 岩国徴古館, 1985.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001780192-00 (p147) -
4.大田報助 編 , 大田/報助. 毛利十一代史 第5冊 復刻版. マツノ書店, 1988.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I060386689-000 (p604) -
5.岩国徴古館. 岩邑年代記 4. 岩国徴古館, 1992.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002242373-00 (p29)
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1.柳井市史編纂委員会 編 , 柳井市. 柳井市史 通史編. 柳井市, 1984.
- キーワード
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- 柳井市(やないし)
- 火災
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000228161