レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2009/06/28
- 登録日時
- 2012/12/29 02:15
- 更新日時
- 2013/01/17 11:10
- 管理番号
- 6000000621
- 質問
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解決
クッキーとビスケットの違いについてわかる本はあるか。
- 回答
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『新・食品事典10 菓子』『総合食品事典』などに、クッキーとビスケットの違いについての記載があり。ビスケットはイギリス英語、クッキーはアメリカ英語で、おおむね同じ焼き菓子のことを指すが、クッキーのほうがやわらかい。昭和46(1971)年告示の「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」の施行規則には、ビスケットのうち糖分・脂肪分の合計が40%以上などの条件を満たすものをクッキーと表示してよいとの定めがあり。
- 回答プロセス
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596(料理)383(食文化)などの書架を探す。
『新・食品事典10 菓子』(真珠書院)p88「クッキー」に、クッキーはアメリカ、ビスケットはイギリスの言葉とあり。一般に区別ははっきりしていないが、「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」には、ビスケットのうち「手づくり風」の外観で、糖分・脂肪分の合計が重量比で40%以上、嗜好に応じ卵・乳製品・ナッツ・乾果・蜂蜜等により特徴づけを行い風味よく焼き上げたものは、クッキーと表示してもよい、と定められているとのこと。p188「ビスケット」の項には、イギリスはビスケット、フランスはサブレ、アメリカではクッキーが一般名とあり。原料配合と製法により、ハードビスケット・ソフトビスケット・ファンシービスケットに分類できるとあり。JAS「ビスケット類」にはビスケットのほかクラッカー・カットパン・パイなども含まれるとのこと。なおp134「ソフトビスケット」の項には、ビスケットのうちやわらかいものをいい、アメリカではクッキーと呼ぶとの記述があり。
『洋菓子・和菓子・デザート百菓辞典』(東京堂出版)p77「クッキー」には、アメリカ式の名称でイギリスのビスケットとほぼ同じものだが、ビスケットより脂肪分が多いとあり。クッキーの語源や各国の言葉でどう呼ぶかも載っている。p208「ビスケット」には、語源などはあるが、クッキーとの違いについての記載はなし。
『コムギの食文化を知る事典』(東京堂出版)p230「ビスケットの歴史」には、ビスケットの語源や歴史などのほか、イギリスにはクッキーがなく、アメリカではほとんどクッキーであるとの記載があり。p213の表「代表的な欧米のコムギ粉菓子」には、ビスケットはないがクッキーはあり、クッキーの起源のほか、ソフトビスケットであるとあり。
『総合食品事典』(同文書院)p768「ビスケット」には上記資料と同様の記載があり。またp264「クッキー」には、クッキーとビスケットの一般的な語感の違いについての記載があり。ビスケット:機械によって均一な製品となった硬いもの、クッキー:小型で脂肪分が多くて軟らかく甘みも強いもの、というような差があるとのこと。
『改訂調理用語辞典』(全国調理師養成施設協会)p336「クッキー」p983「ビスケット」には、「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」について、昭和46年公正取引委員会告示第26号とあり。
なおオンラインデータベース「官報情報検索サービス」で「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」を検索したところ、昭和46年4月8日の官報にて告示されたことが判明。クッキーについては施行規則で定めている。
また社団法人全国公正取引協議会連合会のサイトに、ビスケット類の表示に関する公正競争規約と施行規則の表(PDF)http://www.jfftc.org/cgi-bin/data/bunsyo/A-15.pdf があり。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『菓子』河野 友美/編(真珠書院)
- 『百菓辞典』山本 候充/編(東京堂出版)
- 『コムギの食文化を知る事典』岡田 哲/編(東京堂出版)
- 『総合食品事典』桜井 芳人/編(同文書院)
- 『調理用語辞典』全国調理師養成施設協会/編(全国調理師養成施設協会)
- キーワード
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- クッキー
- ビスケット
- 菓子
- 料理
- 公正競争規約
- 法令
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 一般
- 登録番号
- 1000117770