レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2014/11/19 13:06
- 更新日時
- 2015/11/15 16:51
- 管理番号
- 八幡東分館10
- 質問
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解決
岡本太郎の作品「午後の日」「若い夢」「若い泉」は見た目が同じように見えますが、どのように違うのでしょうか。
- 回答
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下記の資料を提供しました。
また川崎市立岡本太郎美術館及び岡本太郎記念館より得た回答をお伝えしました。
「若い泉」は姫路市夢前町にあるパブリックアートであり、この作品は口から水が出ている。
「午後の日」と「若い夢」に関しては鼻の形と顔の丸みで区別がつき、
「午後の日」は岡本太郎氏の墓のモチーフとなったものであり、こちらの方が鼻がとがっており、FRPや陶器製である。
また型をとってたくさん作っているので全国各地に同じ作品がある。
これらの違いについて岡本太郎氏が直接述べた著作などはなく、
晩年養女となった岡本敏子氏の判断によるものとのことです。
- 回答プロセス
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業務端末より「岡本太郎」で調べました。
『川崎市岡本太郎美術館所蔵作品集 TARO』が見つかりました。
作品リストより「午後の日」についての説明がありました。
「午後の日」は1967年に作られたブロンズ製の彫刻作品であることがわかりました。
同作品リストには「若い夢」「若い泉」の記載はありませんでした。
『岡本太郎宣言』にも「午後の日」の説明がありました。
本書の95頁~の「Ⅱ太郎を語る 岡本敏子との対話」の中で、
「太郎さんのお墓も、皆にどうするの?と言われて選んだけど、あれ(「午後の日」)はまさに岡本太郎でしょ。」とあり、岡本太郎氏のお墓にも使用されているモチーフであることがわかりました。
『別冊太陽 岡本太郎新世紀』雑誌「CasaBRUTUS2011年4月号」にも「午後の日」という説明がありました。
『この人を見よ!歴史をつくった人びと伝 岡本太郎』にも「午後の日」という説明がありました。
また、「岡本太郎のパブリック・アート」というページに「≪午後の日≫おかざき世界こども美術館」とあり、
お墓以外にもこの作品があることがわかりました。
『新説・あなたの知らない岡本太郎』には、「午後の日」の色違いの作品の記載がありました。
また、「日本全国、岡本太郎のパブリックアート・マップ」というコーナーで
「午後の日」が神奈川県の神奈川県立向の岡工業高校にもあることがわかりました。
『TARO100祭』には「午後の日」の色違いと「若い夢」の説明がありました。
雑誌「美術手帖2011年3月号」に「若い夢」の説明がありました。
『岡本太郎の世界』には「若い泉」の記載があり、「若い泉」は1974年に作られたことが分かりました。
以上の資料からは違いについて書かれた文章が見当たらなかったので、
川崎市立岡本太郎美術館及び岡本太郎記念館にお電話にてお尋ねしました。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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- 『川崎市岡本太郎美術館所蔵作品集 TARO』二玄社、2005年、56頁、115頁、708.7/オ , ISBN 9784544020953
- 『岡本太郎宣言』平凡社、2000年、104頁~、723.1/オ , ISBN 9784582206333
- 『別冊太陽 岡本太郎新世紀』平凡社、2011年、68頁、723.1/オ , ISBN 9784582921793
- 「CasaBRUTUS2011年4月号」マガジンハウス、2011年3月、91頁、116頁
- 『この人を見よ!歴史をつくった人びと伝 岡本太郎』ポプラ社、2009年、140頁~、289/オ , ISBN 9784591107270
- 『新説・あなたの知らない岡本太郎』マガジンハウス、2011年、111頁、114頁、137頁、723.1/オ , ISBN 9784838787067
- 『TARO100祭』二玄社、2012年、104頁、105頁、108頁、723.1/オ , ISBN 9784544200263
- 「美術手帖2011年3月号」美術出版社、2011年3月、87頁
- 『岡本太郎の世界』小学館、1999年、42頁 , ISBN 9784096812518
- キーワード
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- 岡本太郎
- 午後の日
- 若い夢
- 若い泉
- 照会先
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- 川崎市岡本太郎美術館 044-900-9898
- 岡本太郎記念館 03-3406-0801
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000163046