レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年08月21日
- 登録日時
- 2016/11/08 19:13
- 更新日時
- 2016/11/16 13:03
- 管理番号
- いわき総合-地域462
- 質問
-
解決
福島県内のイノシシの個体数を知りたい。(中学生・夏休みの自由研究)
- 回答
-
詳しく話を聞くと、最近県内でイノシシが増加している件について調べているとのこと。統計データ等では確認できず、新聞記事をあたってみる。
商用データベース「ELDB」の詳細検索で、紙面を「福島民報」と「福島民友」で絞込、「イノシシ」「獣害」などをキーワードに検索すると、イノシシに関する記事がヒット。ここ1、2年のもので、主なものは次のとおり。
・「県内イノシシ捕獲数拡大 生息数5年で4万頭減らす」(「福島民報」2015.2.7 3面)
「推計4万7千~4万9千頭いる」との記載あり。
・「阿弥陀堂 イノシシ被害」(「福島民報」2015.12.5 31面)
いわき市の白水阿弥陀堂敷地内で、イノシシに芝生を掘り起こされる被害が後を絶たないことが書かれている。このなかで、「市が推計した市内の生息数は平成26年度で約1万300頭」とあった。また県内の生息数は、「(平成27年)現在、4万8千頭と推計される」ともあった。
・「イノシシ被害防げ」(「福島民友」2015.6.14 25面)
「県によると、県内に生息するイノシシは推計で2008(平成20)年が2万7千~2万8千頭だったが、昨年(2014)は4万7千~4万9千頭に増加」とあった。
・「イノシシ増殖5万頭 避難区域で深刻」(「福島民友」2015.6.22 1面)
「東京電力福島第1原発事故による放射性物質の影響で、食用としての価値を失ったイノシシが避難区域を中心に生息域を拡大している」とあり、2008年度から2014年度までの県内生息数(推定)のグラフも掲載。
・「イノシシ捕獲へ会社設立 郡山」(「福島民報」2016.3.30 27面)
「環境省によると、26年度現在、県内で生息するイノシシは4万7千~4万9千頭とみられる」とあった。
以上の新聞記事より、県内のイノシシ生息数は、現在約4万7千~5万頭と推測でき、増加の原因のひとつとして原発事故が関係していることがわかった。
また、福島県ホームページで「福島県指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画(イノシシ)」(https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/life/230311_528437_misc.pdf)[最終アクセス2016.11.4]
を確認すると、「1 背景及び目的」に、阿武隈川以東の地域において平成6年頃を境に個体数が増加傾向となり、その後、阿武隈川以西の地域に生息域を拡大し始めていること、県内における平成26年度の生息数は、47,000~49,000頭と推測されることなどがわかった。
なお、自由研究のヒントとして、正確な個体数の把握が困難であることや生態、駆除などがまとまった関連資料『イノシシから田畑を守る』(江口祐輔 農山漁村文化協会 2003)と、郷土資料コーナーの統計の棚(分類番号350)を案内した。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 作物栽培.作物学 (615 9版)
- 参考資料
-
- 【資料①】「福島民報」
- 【資料②】「福島民友」
- 【資料③】福島県HP「福島県指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画(イノシシ)」
- 【資料④】『イノシシから田畑を守る』[615.8/エ・1111586101]
- キーワード
-
- イノシシ いのしし
- 生息数
- 個体数
- 獣害
- 鳥獣害
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 小中学生
- 登録番号
- 1000199395