レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年04月19日
- 登録日時
- 2016/04/20 17:08
- 更新日時
- 2016/04/20 17:08
- 管理番号
- いわき総合-地域415
- 質問
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解決
「常磐炭田」と「常磐炭鉱」の違いについて知りたい。
- 回答
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「常磐炭田」については、『写真が語る常磐炭田の歴史』(常磐炭田史研究会 2006)P22、『常磐炭田史研究 創刊号』(常磐炭田史研究会 2004)の「発刊にあたって」などに、次のような記述があります。
「常磐炭田」とは、福島県浜通り南部と茨城県北部に存在した本州最大の炭田(炭層が広い区域にわたって分布し、多くの炭礦で採掘されている地域の総称)で、茨城県日立市から福島県双葉郡富岡町に至る95km、東西25km、さらに海底にも及ぶ面積800平方キロメートルの地域。このように、一帯が「常陸」と「磐城」にまたがっていたため、「常磐炭田」と呼ばれたのである。
また、一般的に「常磐炭鉱」というと企業名「常磐炭礦株式会社」を指すことが多いですが、この場合の「鉱」は「礦」という表記が使われます。これは、石炭は金属ではないという意識から、石(いしへん)の「炭礦」や略字の「炭砿」が使われたためです。
参考までに、データベース「Japanknowledge Lib」で「炭鉱」を検索すると、「石炭を採掘する鉱山」(日本国語大辞典)、または「石炭を生産販売する企業活動」(日本大百科全書 ニッポニカ)とあります。
- 回答プロセス
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1.資料を調査
【資料①】『写真が語る常磐炭田の歴史』
P22「1 常磐炭田の概要」に記述あり。同書P7口絵カラーには、「常磐炭田炭礦分布図」のカラー写真も掲載されている。
【資料②】『常磐炭田史研究 創刊号』
巻頭の「発刊にあたって」に、常磐炭田についての記述あり。
【資料③】『いわき市史 別巻2 常磐炭田史』
巻頭「例言 5、文字について」の「鉱・砿・坑をつぎのように区別使用した」に、「「礦」は「砿」に統一した」とあることから、本書での「常磐炭礦株式会社」は「常磐炭砿株式会社」と表記されている。
【資料④】データベース「Japanknowledge Lib」
『日本国語大辞典』、『日本大百科全書』ほか、多数ヒットした。
- 事前調査事項
- NDC
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- 石炭 (567 9版)
- 参考資料
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- 【資料①】『写真が語る常磐炭田の歴史』[K/567/ジ・1111937890]
- 【資料②】『常磐炭田史研究 創刊号』[K/567/ジ-1・1111901375]
- 【資料③】『いわき市史 別巻2 常磐炭田史』[K/210.1-1/イ・1110038633]
- 【資料④】「Japanknowledge Lib」
- キーワード
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- 常磐炭田
- 常磐炭礦株式会社
- いわき 炭鉱
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000191333