レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017年02月10日
- 登録日時
- 2017/02/10 16:01
- 更新日時
- 2017/02/10 16:10
- 管理番号
- 118
- 質問
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解決
「尼崎八景」について調べたい。
- 回答
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尼崎の特徴的な八風景を選ぶ「尼崎八景」は、数種類知られています。
近世の「尼崎八景」を紹介するものとしては、尼崎藩に仕えた儒学者・鵜飼石斎(うがいせきさい)が詠んだ漢詩があり、『尼崎市史』第2巻に記録されるほか、これを解説する論文もあります。この「尼崎八景」は、当時の尼崎から眺める大阪湾岸の八景です。
このほか、尼崎地域あるいは現尼崎市域内の八景を選ぶ「尼崎八景」がいくつもあり、これらを題材とする絵はがきや切り絵シリーズなどが作られています。
また、市内旧城下の菓子製造業者が、八景の図柄を焼き込んだ「尼崎八景せんべい」を製造・販売しています。
- 回答プロセス
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1 近世の漢詩「尼崎八景」を記録する文献
◆『尼崎市史』第2巻第5章第7節p831・832
尼崎藩の儒学者・鵜飼石斎の漢詩「尼崎八景」(「扶桑名勝詩集」収録)を掲載
尼崎から眺める大阪湾岸の八景「大坂金城」「難波煙寺」「堺浦晩晴」「尼崎帰帆」「初島芦雁」「田蓑島月」「武庫晴雪」「淡路朝霧」を詠む
◆奥本馨「『尼崎八景』昔と今」(尼崎郷土史研究会会報『みちしるべ』第27号,1999.3)
上記の鵜飼石斎漢詩を解説する論考
2 西宮神社神職・吉井貞俊氏が紹介する「尼崎八景」
◆吉井貞俊 阪神沿線コーコ学第7回「尼崎」(阪神電鉄『アンテナガイド阪神』No.410,2000.10)
「向島夜雨」など尼崎城下・周辺の八景を紹介、典拠や八景が選ばれた時代等の記載がなく背景情報不詳
3 現代の「尼崎八景」をテーマとする作品
◆「尼崎八景絵はがき」
『市報あまがさき』第774号(昭和57年12月5日)p6に、尼崎市自治振興会からの案内として、「尼崎八景」絵はがきを発売したので年賀状へのご利用をと呼びかける記事掲載、地域研究史料館はこの絵はがき現物を所蔵しておらず詳細不詳
◆岡村康裕氏作切り絵シリーズ「尼崎八景」絵はがき
切り絵作家・岡村康裕氏の切り絵作品を素材とする絵はがき
地域研究史料館は「岡村康裕・切り絵シリーズNo.4 尼崎八景第三集」を所蔵しており、少なくとも第三集までは作成・印刷されたことがわかる
第三集は「武庫の庄十三重石塔の残欠」など市域の民俗・文化財八景を選ぶ
◆尼崎八景本舗恵比須堂製造「尼崎八景せんべい」
尼崎市東桜木町所在の菓子製造業者恵比須堂が製造、「尼崎えびす」など市域の八景を選び図柄をせんべいに焼き込む
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291)
- 参考資料
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尼崎市/編 , 尼崎市. 尼崎市史 第2巻. 尼崎 尼崎市, 1968.
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I024502588-00 (当館請求記号 219/A/ア-2) - 奥本馨「『尼崎八景』昔と今」尼崎郷土史研究会会報. みちしるべ 第27号. 尼崎郷土史研究会, 1999. (逐次刊行物)
- 吉井貞俊 阪神沿線コーコ学第7回「尼崎」アンテナガイド阪神 No.410. 阪神電鉄,2000. (逐次刊行物)
- 「岡村康裕・切り絵シリーズNo.4 尼崎八景第三集」絵はがき (当館請求記号 610-ハ)
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尼崎市/編 , 尼崎市. 尼崎市史 第2巻. 尼崎 尼崎市, 1968.
- キーワード
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- 尼崎八景
- 絵はがき
- せんべい
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 その他
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000209612