(1)大隈重信の講演集に何らかの手がかりがあるかもしれないと思い、早稲田大学中央図書館所蔵の「大隈伯演説集 高遠の理想」「大隈伯演説集」を探すがめぼしいものはない。
(2)NDLデジタルコレクションにある「大隈伯百話」などをデータ上でざっと確認したが、質問者が求めている内容は見つからず。
(3)NDLデジタルコレクションの検索キーワードで「大隈重信 勇気」と検索したところ、「青年の為に」(出版年:1919(大正8)年)がヒット。
→目次の中に、「力に就いて」という章があり、そのなかに「力は勇気の根元なり」という節があった。その中で「学問をするには脳の力を要し、仕事をするには腕の力を要し、自體を動かすには脚力を要する。而して学問と云ひ、事業と云ひ、苟も大成を期せんには、先づこれを統ぶるに意志の大なる力が要る。要するに力は全ての事業の初めにして、又終りである。而して人間の向上発展に必要なるものは勇気である。」(165-166ページ)と記載あり。おそらく名言として現在出回っている発言は、この記述ではないか。
→冒頭の「緒言」に、編者が「数十篇の卓説を選び(...)閣下の許諾を得、茲にこれを公にせり」とあり、すでにあったものを選んだように読める。
(4)本人が早稲田大学大学史資料センターにも問い合わせ、雑誌「眞人」のコピーを所持していることが判明。本人曰く、明治期の資料とのこと。正確には、デジタルコレクションの記事とどちらが古いかは詳細確認できず。
→デジタルコレクションで記事を確認したところ、大学史資料センター資料のコピーは『眞人』1913年(大正2年)第29号「力の養成 / 大隈重信/p1~3」ではないかと思われる。
(5)Wikipediaの著作年表で、それらしいタイトルの著作をNDLのデジタルコレクションで確認。大正8年「現代青年に告ぐ」、大正3年「青年訓話」にも関連記述を確認。