レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/6/13
- 登録日時
- 2018/06/08 14:57
- 更新日時
- 2019/03/26 14:16
- 管理番号
- 2018C001
- 質問
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解決
細川家北岡文庫(公益財団法人永青文庫所蔵・熊本大学附属図書館寄託)の史料中に「匹田文五郎」に関係するものはあるか
- 回答
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以下の文献より、「疋田豊五郎入道影兼新陰流兵法目録」「疋田豊五郎入道栖雲斎新陰流鑓目録」という2点の史料があることを確認した。
書 名:永青文庫叢書 細川家文書 故実・武芸編
著 者:熊本大学文学部附属永青文庫研究センター編
出 版:吉川弘文館
出版年:2014年2月
- 回答プロセス
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1.匹田文五郎について
①近世初頭の剣術家。上泉信綱(かみいずみのぶつな)(秀綱)の高弟で、疋田新陰(ひきたしんかげ)流の祖。通称豊五郎(文五郎、分五郎)、字(あざな)は景兼(かげとも)・景忠(かげただ)、晩年栖雲斎(せいうんさい)と号した。伝記は不明な部分が多いが、上泉と同じ上州(群馬県)の小土豪の出身で、信綱に同行して上洛(じょうらく)したが、まもなく師のもとを去って諸国を武者修行し、のち織田信忠(おだのぶただ)、細川幽斎、豊臣秀次(とよとみひでつぐ)らに刀槍(とうそう)の術を指南した。関ヶ原の戦い(1600)ののち、豊後(ぶんご)中津に移った細川家に再出仕、ついで肥前唐津(からつ)の寺沢兵庫頭(ひょうごのかみ)に仕え、1605年(慶長10)大坂城中に没したと伝える。疋田新陰流は、その伝書にもみられるように、陰流の愛洲移香(あいすいこう)を元祖にたて、新陰の原形をよりよくとどめているのが特色で、槍(やり)、薙刀(なぎなた)にも優れていて一家をなし、疋田陰流を称した。門人のうち、山田浮月斎(ふげつさい)、中井新八(唐津)、猪多伊織佐(いだいおりのすけ)(鳥取)、上野左右馬助(うえのそうまのすけ)(熊本)、坂井半助らが傑出し、その末流は全国各地に広がった。
[渡邉一郎]
"疋田豊五郎(ひきたぶんごろう)", 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2019-03-26)
2.「細川家旧記・古文書分類目録 正篇」での調査
弊館がWeb上で公開している「細川家旧記・古文書分類目録 正篇」から、関係史料の調査を行う。
細川家旧記・古文書分類目録 正篇
http://www.lib.kumamoto-u.ac.jp/local/eisei/index.html(最終アクセス日:2019-03-26)
「疋田」「匹田」「文五郎」「豊五郎」「分五郎」といった表題の史料は確認できず。
細分類の【035 武芸・軍記・兵法・武器武具・軍忠状】についてはタイトルをすべて確認するが、はっきりと関係すると判断できる史料は確認できず。
3.「永青文庫叢書 細川家文書」での調査
「永青文庫叢書 細川家文書 故実・武芸編」にて以下2点の資料を発見した
・疋田豊五郎入道影兼新陰流兵法目録:P83
・疋田豊五郎入道栖雲斎新陰流鑓目録:P84
どちらも疋田豊五郎が差出人となっており、剣術・鑓術を図解している資料である。
- 事前調査事項
- NDC
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- 九州地方 (219 9版)
- 参考資料
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熊本大学文学部附属永青文庫研究センター 編 , 熊本大学文学部附属永青文庫研究センター. 細川家文書 故実・武芸編. 吉川弘文館, 2014. (永青文庫叢書)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025198027-00 , ISBN 9784642014151
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熊本大学文学部附属永青文庫研究センター 編 , 熊本大学文学部附属永青文庫研究センター. 細川家文書 故実・武芸編. 吉川弘文館, 2014. (永青文庫叢書)
- キーワード
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- 疋田陰流
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000237029