レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/5/11
- 登録日時
- 2017/08/03 00:30
- 更新日時
- 2024/03/29 00:32
- 提供館
- 金沢市図書館 (2310230)
- 管理番号
- 玉川-000507
- 質問
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解決
【カレンダーの赤マークについて】 休日のことを通称「赤マーク」「赤マク」「赤日」「赤の日」「赤い日」などと呼ぶ理由が知りたい。
- 回答
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・「赤マーク」が休日のことを意味するという記述は広辞苑等の辞書では見つからなかった。
・現代のカレンダーが休日を赤い色にするのはグレゴリオ暦カレンダーに由来するという説(推測)を文献・図説等により調べたが、その根拠を見つけることはできなかった。
「暦-月日を奏でる世界」(119866237)で各国のグレゴリオ暦の写真が確認できる。
・日曜祝日を赤日(あかび=辞書には定義なし)と言うように一種の通称として「赤マーク」「赤マク」などと言うことがあるのではないか。
Yahoo!知恵袋
【URL】https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1319101968
[参考1]
「ことばの文化史 中世3」(11104759)の90ページの『貞丈雑記』の記事の中に「赤日」の語句が見られる。
「…赤日は赤口神という神のつかさどる日にて、弁舌を用るに悪き日也と云。」
また、同書87ページから108ページに六曜の一つであり、大凶の日とされる「赤口」について以下の記述あり。
「室町幕府においては、シャクと呼ばれる日は公務をとらない休日であったというのである。」
「六日周期の赤口(赤舌日・例日)」が公休日として定着していった」
室町時代には、6日周期の赤口が公休日や合戦の日取りの決定に大きく影響していたことがわかる。
[参考2]
「問題解決のためのレファレンス・サービス」(111249219)162~163ページ・172ページ
「室町時代に赤口の日は日取りが悪いとされ、<赤後出仕>というしきたりがあったそうだが、それはどんな慣習か。また、この赤口といわれるのは今日の暦の六曜の一つに含まれている赤口と同じものとみなしてよいか。」という質問例に対する解答例として以下の記述がある。
『国史大辞典 7』(11081266)210~211ページ<赤舌日 しゃくぜちにち>によれば、<しゃくごのしゅっし 赤後出仕>から<赤舌日 しゃくぜちにち>に参照指示されている。<赤舌日>の解説では、『鎌倉時代末から室町時代にかけて悪日とされた日取。「例日(れいにち)」ともいう。…室町期に入ると、「赤口舌(しゃっくぜち)」「赤口日」とも「赤口」ともいい、この日幕府に出仕せず、翌日出仕することを「赤後出仕(しゃくごのしゅっし)」といった。(赤口は今日の六曜にあるが、日取からいうと赤口でなく先負(せんぷ)に相当する)』とある。
『日本国語大辞典 第6巻』(112276972)1145ページ<赤口日 しゃっこうにち>によれば、<赤口日>のもとに、『(1)平安中期以後の陰陽道でいう凶日の一つ。太歳(木星)の東門を守るという赤口神の配下に八大鬼があり、一日交替で守護に当たっているが、その中の第四番目の八獄率神は神通力を振るって衆生をまどわすとされるところから、この鬼の当番日を赤口日と称し凶日として忌んだ。…(2)江戸時代以後の民間暦にいう六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)の一つ。仏滅とともに、六日ごとに訪れる凶日』とある。」
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 自然科学 (4 8版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000219830