レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018年06月12日
- 登録日時
- 2018/11/01 17:26
- 更新日時
- 2020/03/04 09:47
- 管理番号
- 京歴-420
- 質問
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未解決
明治45年6月12日の府知事通達の文書を見たい。具体的には、市電開通に伴って、祇園祭の山鉾巡行を禁止する通達を出したとのこと。
- 回答
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「京都府百年の年表」(①)明治45年6月12日の箇所で、「大森知事、市電の杜絶を理由に祇園祭山鉾巡行を禁止、20日鉾町総代・清々講社幹事・八坂神社宮司ら、請願書を提出(川上市長・浜岡商議所会頭斡旋)、24日府譲歩、巡行許可」と記載されている。出典は「京都日出新聞」明治45年6月12日、6月22日、6月25日。
http://www.archives.kyoto.jp/websearchpe/detail?cls=371_chronicle&pkey=0000033487
また、明治45年6月の箇所にも同様の記述があり、出典として「京都日出新聞」の6月10日の記事を挙げている。
http://www.archives.kyoto.jp/websearchpe/detail?cls=371_chronicle&pkey=0000033475
「京都日出新聞」(②)の明治45年6月10日に「祇園会の危機」という記事があり、巡行禁止命令が出されたことが掲載されている。山鉾巡行のルート上に市電の電線があり、市電の運転を休止させて電線を切断しなければ、山鉾は従来の巡行ルートを進むことができないが、京都府としては市電の運転を休止すべきではないと判断したためである。
その後、日出新聞では連日、山鉾問題に関する記事を掲載している。
6月16日の記事「山鉾問題と当局」では、京都府の担当者の談話を紹介している。「府は決して巡行を差止めたるにあらず」とあり、京都府が山鉾巡行の主催者に対し、市電の運転に支障のないルートを選ぶよう交渉したところ、従前のルートでなければ巡行できない、と主催者側から提案を拒絶されたという。
最終的には同年6月25日の記事で、電線六箇所を切断し、市電の運転を休止させながら、山鉾の巡行が許可されたことが書かれている。
「京都府公報」(③)の明治45年6月分を確認したが、山鉾問題に関する記載はなかった。
- 回答プロセス
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当館の資料・デジタル画像検索システム「京の記憶アーカイブ」内のコンテンツ、「京都府百年の年表」でキーワード「山鉾 巡行 禁止」を検索した。
http://www.archives.kyoto.jp/websearchpe/search?cls=371_chronicle
出典として挙げられていた「京都日出新聞」を調べた。
「京都府公報」に関連する記述がないか確認した。
京都府会の会議録を探したが、『京都府通常府・市部・郡部会決議録』は明治44年、45年、大正元年が当館で所蔵がなかった。
- 事前調査事項
- NDC
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- 年中行事.祭礼 (386)
- 参考資料
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- ① 「京都府百年の年表」(「京の記憶アーカイブ」内コンテンツ)
- ② 日出新聞社編.京都日出新聞 マイクロフィルム.日出新聞社. (当館請求記号:マ||キヨウ||K)
- ③ 京都府公報.京都府 (当館請求記号:MK0||318.562||Ky6||)
- キーワード
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- 祇園祭
- 山鉾巡行
- 京都市電
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000244786