現在普及している古典文法がいつから始まったかを明確に記した資料は見つからなかったが、関連資料として以下を紹介。
●明治以来の有名な文法研究者の学説に添った形で研究史をまとめたもの
・『日本文法の系譜学 国語学史と言語学史の接点』(斉木美知世・鷲尾龍一著 開拓社,2012年刊)
・『日本文法史 増訂版』(福井久蔵著 国書刊行会,1981年刊)
・『研究資料日本文法』シリーズ(明治書院,1984~1985年刊) ※当館所蔵は1~6,8,10巻
… 品詞別に研究史をまとめたもの。
・『日本語文法大辞典』(山口明穂・秋本守英編 明治書院,2001年刊)
…巻末に「日本語文法研究史年表」が付載されている。
・『唱歌と国語 明治近代化の装置』(山東功著 講談社,2008年刊)
… 文法の研究史をコンパクトにまとめる。また、同著者の論文でインターネット上で閲覧できるものとして以下を紹介。ただし、研究対象は日本語文法全般で古典文法に限らないので、関連記述が少ないものもある。
・「学校国文法成立史研究序説」(『言語文化学研究. 日本語日本文学編』第2号(2007.2)に収録)
・「大槻以後 : 学校国文法成立史研究」(『言語文化学研究. 日本語日本文学編』第7号(2012.3)に収録)
・「国語施策と文法教育」(『言語文化学研究 日本語日本文学編』第9号(2014.3)に収録)
他、調査した資料は以下の通り。
・『新しい国語学』第4章 文法(佐田智明他著 朝倉書店,1988年刊)
・『日本語概説』(加藤彰彦他編 桜楓社,1989年刊) … 第10章 日本語学史(2)文法の研究
・『国語学の五十年』(国語学会編 武蔵野書院,1995年刊) … 文法(史的研究)山口堯二執筆