レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年06月16日
- 登録日時
- 2016/12/18 17:20
- 更新日時
- 2016/12/27 14:25
- 管理番号
- tr452
- 質問
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解決
古い消防用ポンプがある。機器の情報や使われていた年代などを知りたい。
また製造者の情報が知りたい。「玉田巳之吉・宇都宮市」とプレートに描かれている。
- 回答
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1 消防用ポンプについて
次の資料から機器の変遷についての記載を確認しました。
・『写真図説 日本消防史』(国書刊行会/編 国書刊行会 1984)
「第2編 第1章 消防機器・機材の変遷 1 消防ポンプの変遷」から 、写真の機器は「腕用喞筒」(うでようしょくとう/うでようそくとう)という機器と似た形状をしていることが分かりました。
腕用喞筒は、明治期に使用されていた消防ポンプで、「第1編 第2章 明治期の消防 3 腕用喞筒から瓦斯倫喞筒」に詳細が掲載されています。
この他、以下の資料からも消防ポンプの変遷に関する情報を確認しました。
・『消防団120年史 日本消防の今日を築き明日を拓くその歩み』(日本消防協会/編 近代消防社 2013)
・『宇都宮市消防沿革史 自治体消防発足50周年記念』(宇都宮市消防沿革史編さん委員会/編 宇都宮市消防本部 1999)
・『栃木県消防史』(栃木県消防協会/編 栃木県消防協会 1958)
・『町火消たちの近代 東京の消防史』(鈴木淳/著 吉川弘文館 1999)
2 玉田巳之吉について
次の資料から関連情報の記載を確認しました。
・『宇都宮商工人名録』(荒川清次郎/編 国書刊行会 1982)※宇都宮商工会議所(明治42年発行)の復刻
目次から「ポンプ製造業」を確認しました。宇都宮市で1件のみでした。
「玉田鐵工所 玉田巳之吉」(p.3)
・『宇都宮商工広告集』(荒川清次郎/編 国書刊行会 1982)
「玉田鐵工場」の広告の掲載を確認しました。広告中では、「消防用喞筒各種」という表現が使用されていました。
・『宇都宮案内』(藤田日出雄、秋山錦次郎/共編 三共社出版部 1930)
巻末の「附録 商工人名録」の「ホの部」に、「喞筒(中略)玉田巳之吉」を確認しました(p.3)
・『宇都宮市商業地図』(田口浪三/編 国書刊行会 1982)※明治40年発行の『栃木県営業便覧』の一部を復刻
玉田姓のポンプ器械製造業が掲載されていました。
「ホンプ器械製造業 玉田作次郎」(p.68)
なお、『栃木県営業便覧』の宇都宮市内の項については、『栃木県史 史料編 近現代7』(栃木県史編さん委員会/編 栃木県 1978)にも収録があります。(p.19-36)
- 回答プロセス
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消防史、風俗史に関する資料から調査を行った。
- 事前調査事項
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調査の依頼者から、北高根沢消防団(栃木県高根沢町)で使用していたという機器現物の写真を得た。
- NDC
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- 行政 (317)
- 参考資料
- キーワード
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- 栃木県
- 消防ポンプ
- 腕用喞筒
- 玉田巳之吉
- ポンプ製造業
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 郷土 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000203563