レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016/04/28
- 登録日時
- 2016/05/21 13:10
- 更新日時
- 2016/07/06 16:06
- 管理番号
- 埼熊-2016-005
- 質問
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解決
熊谷市内のいちごの温室栽培の需要を知りたい。
市内のいちごの温室施設は業務用、観光用、どのような状況か分かる資料を探している。温室の施設数から見ると良いかもしれない。
- 回答
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質問に関連するインターネット情報及び関連機関から聞き取った情報を紹介した。
1 統計情報
《e-stat(政府統計の総合窓口)》(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/eStatTopPortal.do 総務省統計局)
「2010年世界農業センサス 確報 第1巻 都道府県別統計書 11 埼玉県」 (http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001036099&cycode=0 総務省統計局)
このうち「販売農家 18 販売目的の野菜類の作物別作付(栽培)農家数」によると熊谷市のいちごの農家数は「20」
※2005年農林業センサスでは露地と施設別になっているが、2010年世界農業センサスでは農家数の数値のみ。
「2005年農林業センサス 第1巻 都道府県別統計書 11 埼玉県」(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001009912&cycode=0 総務省統計局)
このうち「販売農家 18 販売目的の作物の作物別作付(栽培)農家数と作付(栽培)面積」によると熊谷市のいちごの農家数と作付(栽培)面積は「露地 作付農家数5,作付面積0[ha]」「施設 栽培農家数11,栽培面積1[ha]」
※凡例によると「0」は単位に満たないもの (例:0.4ha は 0ha)
2 電話帳の情報
『タウンページ 行田・熊谷・深谷市版』(NTT東日本 2015)
p79「果樹園」「熊谷市」に1件あり
《iタウンページ》(http://itp.ne.jp/ NTTタウンページ)
このサイトでも上記の果樹園のみ。
3 関係機関への聞き取りにより得た情報
(1)熊谷市 農業振興課(2016/04/20電話による確認)
2014年のデータとして把握しているいちごの観光農園(温室)は4施設、上記電話帳による施設も含まれているとのこと。また、いちごは露地栽培はほとんどなく「温室が主」とのこと。
(2)JAくまがや(2016/04/26電話による確認)
熊谷市内のいちご農家の組合数は6組合とのこと。農家への直接支援を業務としており統計等については把握しておらず、これ以上のことは分からないとのこと。
- 回答プロセス
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1 総合統計資料の調査
『日本統計年鑑 第65回(平成28年)』(総務省統計局編 総務省統計局 2015)
p284「8-15 農作物作付面積及び収穫量(平成2~25年)」に、いちごは「野菜」として掲載されており、作付面積・収穫量について、平成2~25年の全国数値が掲載されている。栽培方法については特に記述なし。出典統計は、農林水産省の「作物統計」「野菜生産出荷統計」「果樹生産出荷統計」「食糧統計年報」等。
2 個別統計資料の調査
《e-stat(政府統計の総合窓口)》
(1)基幹統計から探す
「作物統計調査」-「平成26年産野菜生産出荷統計」
「都道府県別の作付面積、10a当たり収量、収穫量及び出荷量 」に「いちご」の項目があり、埼玉県全体の作付面積、収穫量、出荷量等の数値はあるが、市町村別ではなし。また栽培方法別ではない。「作物統計調査」の中に市町村別データの項目はあるが「耕地面積」「水稲」のみ。
「平成26年青果物卸売市場調査報告(産地別)」
「果実の主要消費地域別・産地別の卸売数量及び卸売価格」は、いちごの数値があるが埼玉県内の数値なし。
「平成26年青果物卸売市場調査報告」
「卸売市場別の月別野菜の卸売数量・価額・価格」「さいたま市青果市場」では、いちごの項目なし。
「2010年世界農業センサス 確報 第1巻 都道府県別統計書 11 埼玉県」【回答記載情報】
「2005年農林業センサス 第1巻 都道府県別統計書 11 埼玉県」【回答記載情報】
(2)キーワード〈いちご & ハウス〉で検索
「平成23年(2011年)産業連関表(確報)」-「[部門別品目別国内生産額表] 部門別品目別国内生産額表」では「いちご(施設)はコード「0113020108」。
「園芸用施設及び農業用廃プラスチックに関する調査(平成20年~21年)」※この調査の最新版
「都道府県別統計表」-「第4 ガラス室・ハウス別栽培延面積及び収穫量等(平成20年7月1日から平成21年6月30日までの間に栽培に使用したもの)に「埼玉県「いちご」「ガラス室 1」「ハウス 1,322」「計 1,323」(単位:千㎡,t)との記述があり、県全体はあるが市町村別なし。
〈0113020108〔いちご(施設)〕〉で検索したが、産業連関表のみヒット。
《農林水産省》(http://www.maff.go.jp/index.html 農林水産省)
「分野別分類/農家数、担い手、農地など」によると、上記の「園芸用施設及び農業用廃プラスチックに関する調査」は平成20年-21年が最新。
《彩の国統計情報館》(https://www.pref.saitama.lg.jp/theme/tokei/ 埼玉県)
「平成27年統計年鑑 5 農林業」-「5-4 主要農作物の作付面積及び収穫量」に埼玉県全体のいちごの数値があるが市町村別ではない。出典は『埼玉農林水産統計年報』。
『埼玉農林水産統計年報 平成25~26年』(関東農政局統計部編 関東農政局統計部 2016)
p106 平成24年-26年「埼玉県の作付面積(133ha)」「10a当たり収量(2,320kg)」「収穫量(3,090t)」「出荷量(2700t)」あり。
※( )内は平成26年産のデータ
《関東農政局》(http://www.maff.go.jp/kanto/to_jyo/2015data/saitama_h25-26.html#06)上記年報でも閲覧が可能。
《熊谷市ウェブサイト》(https://www.city.kumagaya.lg.jp/index.html 熊谷市)
「平成26年度版熊谷市統計書」-「7 農業」の「6 農業経営規模別経営体数」には、平成22年2月1日現在で市内の「施設野菜」の経営体戸数は掲載されているが、いちごの区別はなし。
3 消費需要を調査
(1)《e-stat(政府統計の総合窓口)》
「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯」
「第4-1表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり支出金額,購入数量及び平均価格」に「平成27年(2015年)計」「311 いちご」「購入頻度(100世帯あたり)712 支出金額3,682 購入数量2,786 平均価格132.19」との記述あり。ただし県庁所在市が調査対象のため埼玉県内はさいたま市のみ。
※2000年までさかのぼることが可能。
※いちごのほか、もも、ぶどう、すいか、メロン等の果実類の統計があり、いちごの需要と比較することができる。後述する商用データベース《FK-Mpac》による『家計調査』のまとめが分かりやすい。
「全国消費実態調査」については「いちご」の項目なし。
(2)商用データベースによる『家計調査』の確認
《FK-Mpac》(富士グローバルネットワーク)
「いちごの消費支出」(出典『家計調査』)のデータを確認。年次データでは、年次推移、世帯主年齢別の消費動向、生鮮果物別の構成比について2013-2015年の数値及び比率が掲載されており、他の果物類といちごの消費構成比が分かりやすい。また、いちご消費の上位及び下位5都市のデータも掲載されているが埼玉県(さいたま市)はなし。月次データでは、2012年~2016年2月までの全国の消費支出の数値が掲載されている。日次データでは、月を指定して2007年-2016年までの指定月の日にち毎の消費支出の数値が掲載されている。
4 観光情報の調査
《Google》(https://www.google.co.jp/ Google)を〈観光 & いちご & 埼玉県〉で検索。
「全国イチゴ狩りスポット2016」(http://www.rurubu.com/season/winter/ichigo/list.aspx?KenCD=11 るるぶ)
埼玉県は26件あり。
〈埼玉県 & 農園〉で検索。
「Walkerプラス埼玉」(http://www.walkerplus.com/spot_list/ar0311/sg0106/ KADOKAWA)
味覚狩り場 29件ヒットのうち、熊谷市内は1件あり。
5 電話帳の調査
『タウンページ 行田・熊谷・深谷市版』【回答記載情報】
《iタウンページ》【回答記載情報】
6 市場動向資料の調査
(1)図書資料の調査
『業種別審査事典 第1巻』(金融財政事情研究会編 金融財政事情研究会 2016)
p145-155「イチゴ栽培」 露地栽培か、ハウス栽培か区別する統計なし。
p145「近年の家庭での果実を食べる頻度の低下や多種の果実あるいは果実以外の甘味との競争の中で、作付面積・収穫量・出荷量は減少傾向にある。(図表1参照)。」とあり。
p146「生産者としては、自然条件に左右されやすい他の作物に比べると、ハウスによる促成栽培が主流なこと、(中略)さらに需要が安定している、価格が安定しているといったメリットがある。」とあるが、ハウス栽培の具体的な割合や数値なし。制度融資に日本政策金融公庫、JAバンクの記述あり。業界団体情報としてはJA全農。
(2)上記調査結果を受けてインターネット情報の調査
《全農ウェブサイト》(http://www.zennoh.or.jp/ 全国農業農業組合連合会)
「資材事業(包装資材・園芸資材)」のページに「平成22年度以降の系統パイプハウス補償制度の契約金額と件数」あり。いちごについて記述なし。
「JAバンク」「借りる」の項目で「JAの農業融資」を確認するが、該当する記述なし。
《日本政策金融公庫》(https://www.jfc.go.jp/ 日本政策金融公庫)
「刊行物・調査結果」に「農林水産事業」の項あり。最新と次に新しいものを確認するが、該当する記述なし。
7 商用データベースの調査
《ルーラル電子図書館》(農山漁村文化協会)
〈イチゴ & 加工〉(雑誌「現代農業」)で検索したところ、26件ヒットするが、埼玉県および熊谷市の記事はなし。
〈イチゴ & 埼玉〉で検索したところ、21件ヒット。「彩のかおり」が直売所で大人気の記事あり。県北東部の大利根町や北川辺町などで市場出荷向け栽培、中央部の吉見町や北部の行田市などで直売向け栽培が行われているとあり。
小林延子著「直売所で大人気 果汁に富むさわやかな味の「彩のかおり」」(『月刊現代農業 613号』
p210-211 農文協 1998.2)※データとしては、少し古い。
〈イチゴ & 熊谷〉で検索したところ2件ヒットしたが質問に該当する記事なし。
《日経テレコン21》(日本経済新聞社)
〈いちご & 観光農園〉で検索すると17件ヒットする。埼玉県の事例は、1件のみ。
〈イチゴ & 熊谷〉では該当する記事なし。
8 関係機関への確認 【回答掲載情報】
9 その他調査済み資料
『イチゴ大事典』(農文協編 農山漁村文化協会 2016)
『業種別業界情報 2016年版』(中小企業動向調査会編著 経営情報出版社 2016)
ウェブサイト・データベースの最終アクセス日は2016年4月20日。
- 事前調査事項
- NDC
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- 蔬菜園芸 (626 9版)
- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 参考資料
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- 《e-stat(政府統計の総合窓口)》「2010年世界農業センサス 確報 第1巻 都道府県別統計書 11 埼玉県」 (http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001036099&cycode=0 総務省統計局)
- 《e-stat(政府統計の総合窓口)》「2005年農林業センサス 第1巻 都道府県別統計書 11 埼玉県」(http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?bid=000001009912&cycode=0 総務省統計局)
- 『タウンページ 行田・熊谷・深谷市版』(NTT東日本 2015)
- キーワード
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- イチゴ-栽培-熊谷市
- 温室栽培
- 照会先
-
- 熊谷市 農業振興課
- JAくまがや
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- ビジネス 郷土
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000192506