レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2005/02/22
- 登録日時
- 2005/10/07 02:11
- 更新日時
- 2007/02/27 16:10
- 管理番号
- 都立図事-2005003919
- 質問
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『三国志』に出てくる歴史上の人物「公孫?(こうそんさん)」、もしくは「公孫氏」について書かれた日本語文献を見たい。
- 回答
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(1)公孫?について
『アジア歴史事典』(平凡社)によれば、公孫?は『三国志 魏書』と『後漢書』の2つの正史に伝記がある。『三国志 魏書』の現代語訳には資料1がある。中華書局刊行の評点本の翻訳で、裴松之による注も詳しく載っている。『後漢書』の現代語訳は現在、汲古書院から『全訳後漢書』が刊行中だが、残念ながらまだ公孫?を含む列伝63は未刊(2005.7現在)。
ほかには書き下し文と詳細な注がついている資料2がある。これら基本的史料のほかには三国志の人名事典、人物論などに触れられている程度で、主題を公孫?に限った日本語文献はみあたらない。
(2)公孫氏について
資料3によれば、公孫氏とは、「後漢末から三国時代に活躍した遼東の豪族」で公孫度、公孫康、公孫淵らの一族をさす。「公孫度伝」は資料1にあり、その裴松之による注に、公孫康、公孫恭、公孫淵について詳しくのべられている。
資料3の参考文献から以下の論文があることがわかった。
「公孫氏の帯方郡設置と曹魏の楽浪帯方二郡」(資料4所収)
「『卑弥呼を親魏倭王とする制書』をめぐる問題」(大庭脩著)(資料5所収)
また都立DBの検索から、「親魏倭王冊封に至る東アジアの情勢 公孫氏政権の興亡を中心として」( 西嶋定生著)(資料6所収)がある。
また資料4所収の「曹魏の東方経略」「晋代の遼東」「夫余考」などの論文も公孫氏についてふれている。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国 (222 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】 三国志 1 / 今鷹真∥訳 / 筑摩書房 , 1977 ( 世界古典文学全集 第24巻 A ) /9080/S4868/S1-24-1
- 【資料2】 後漢書 第8冊 列伝 / [范曄∥撰] / 岩波書店 , 2004.11 /222.04/5017/8
- 【資料3】 新編東洋史辞典 / 京大東洋史辞典編纂会∥編 / 東京創元社 , 1980.3 R/2200/72/80
- 【資料4】 満鮮史研究 上世編 [第1冊] / 池内宏∥著 / 祖国社 , 1951 /2200/I259/M1-1
- 【資料5】 末永先生古稀記念 古代学論叢 / 末永先生古稀記念会∥編 / 末永先生古稀記念会 , 1967 /2130/330/67
- 【資料6】 古代史論叢 上巻 / 井上光貞博士還暦記念会∥編 / 吉川弘文館 , 1978.9 /2130/324/1
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000024120