レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年1月23日
- 登録日時
- 2014/06/11 19:32
- 更新日時
- 2014/06/28 11:41
- 管理番号
- 岩手-181
- 質問
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解決
藤沢周平の小説『江戸おんな絵姿十二景』の浮世絵を見たい。「江戸おんな絵姿」という名前の付いた浮世絵が、存在すると思う。
- 回答
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藤沢周平作『江戸おんな絵姿十二景』は、月刊誌『文芸春秋』に昭和56(1981)年3月号から昭和57(1982)年2月号まで一年間にわたって連載された一話完結の掌篇小説である。同誌に毎号物語に似合う浮世絵が、作品の前ページに一枚刷りで綴られている。
掲載号と掲載ページ、浮世絵の作者名と作品名は次のとおり。
『文芸春秋 第59巻 第3号 1981.3』
⇒p255~258 第一章夜の雪 鈴木春信作「見立鉢の木」
『文芸春秋 第59巻 第4号 1981.4』
⇒p255~258 第二章うぐいす 鳥居清長作「女湯」
『文芸春秋 第59巻 第5号 1981.5』
⇒p257~260 第三章おぼろ月 磯田湖竜斎作「亀戸の太鼓橋」
『文芸春秋 第59巻 第6号 1981.6』
⇒p257~260 第四章つばめ 喜多川歌麿作「教訓親の眼鑑ーばくれん」
『文芸春秋 第59巻 第7号 1981.7』
⇒p257~260 第五章梅雨の傘 喜多川歌麿作「相合傘」
『文芸春秋 第59巻 第9号 1981.8』
⇒p257~260 第六章朝顔 月岡芳年作「風俗三十二相 めがさめさう」
『文芸春秋 第59巻 第10号 1981.9』
⇒p257~260 第七章晩夏の光 歌川国貞作「江戸自慢・五百羅漢施餓鬼」
『文芸春秋 第59巻 第11号 1981.10』
⇒p257~260 第八章十三夜 歌川国貞作「集女八景・洞庭秋月」
『文芸春秋 第59巻 第12号 1981.11』
⇒p257~260 第九章明烏 細田栄之作「青楼美撰合・初買座敷之図 扇屋瀧川」
『文芸春秋 第59巻 第13号 1981.12』
⇒p257~260 第十章枯野 歌川豊国作「今様十二ケ月 初冬の図」
『文芸春秋 第60巻 第1号 1982.1』
⇒p257~260 第十一章年の市 喜多川歌麿作「千話鏡月の村雲(お千代・半兵衛)」
『文芸春秋 第60巻 第2号 1982.2』
⇒p257~260 第十二章三日の暮色 鈴木春信作「水鏡」
- 回答プロセス
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・検索サイトから小説タイトルをキーワードに検索。ヒットした中に大河内邦子氏の論文『藤沢周平「江戸おんな絵姿十二景」のからくり』があり、その記述から次の二点を確認。
①作者が違う浮世絵12点がベースとなっている。
②『文芸春秋』昭和56(1981)年3月号~昭和57(1982)年2月号までの連載であった。
以上の事から、利用者が思っていた「江戸おんな絵姿」という名前の浮世絵ではないと判明。
・『浮世絵レファレンス事典』で作品ごとに調査。
・『文芸春秋』該当号を調査、カラー印刷の浮世絵とその解説を確認した。
『藤沢周平「江戸おんな絵姿十二景」のからくり』http://www.tsuruoka-nct.ac.jp/wp-content/uploads/2013/04/kiyou47_45-58.pdf(最終アクセス 2014.6.12)
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本語 (051 9版)
- 参考資料
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- 『文芸春秋 第59巻 第3号 1981.3 ~ 第60巻 第2号 1982.2』文芸春秋∥出版 1981~1982年 (http://iss.ndl.go.jp/books/R100000039-I001132450-00(第59巻 第3号))
- キーワード
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- 江戸おんな絵姿十二景
- 藤沢周平
- 浮世絵
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000154197