レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2017/12/17
- 登録日時
- 2019/02/09 00:30
- 更新日時
- 2019/02/09 00:30
- 管理番号
- 参調 18-0046
- 質問
-
解決
紺綬褒章名鑑(個人)に以下の氏名の掲載がないか。
高石繁太郎(公簿上住所:札幌市大通西9丁目3番地)
片岡隆起(公簿上住所:東京都芝区白金三光町300番地)
今井久吉(公簿上住所:函館市会所町56番地)
川口峰太郎(公簿上住所:札幌市南4条西13丁目1325番地)
島田伸昭(公簿上住所:札幌市南14条西13丁目936番地)
小西千里(公簿上住所:札幌市南8条西17丁目1368番地)
岡新次(公簿上住所:福井県坂井郡兵庫村上兵庫第63号29番地)
太田静江(公簿上住所:札幌市南8条西15丁目1374番)
紺綬褒章名鑑(団体)に以下の掲載がないか調べていただきたい。
山鼻自治會
昭和15年前後に道路用地を寄付したことによって、褒章を受けていると思われます。
寄付の時期や褒章を受けた時期が不明確なため、幅広な年代を調べていただきたい。
また、調査を依頼した氏名は寄付地の登記簿上の氏名であるため、その親などが寄付・褒章されている可能性もあります。
そのため、同じ苗字の方も幅広に調べていただきたい。
- 回答
-
『紺綬褒章名鑑 大正8年?昭和16年』ならびに『紺綬褒章名鑑 昭和17年?昭和22年』の巻末人名索引により調査。
◆高石繁太郎:掲載なし
『大正8年?昭和16年』掲載の「高石」姓は昭和2年授与の「高石憲治」氏(和歌山県)のみ。
『昭和17年?昭和22年』掲載の「高石」姓は昭和21年授与の「高石奉(パソコンで変換できない漢字です)三郎」氏(埼玉県)のみ。
◆片岡隆起:掲載なし
『大正8年?昭和16年』掲載の「片岡」姓は4名。
大正14年授与の「片岡唯一郎」氏(北海道)、昭和3年授与の「片岡金七」氏(京都府)、昭和3年授与の「片岡直温」氏(京都府)、昭和16年授与の「片岡安」氏(京都府)
「片岡唯一郎」氏の記述は以下の通り。
北海道札幌市大通東一丁目三 片岡唯一郎(明治六年五月十八日生) 大正十四年十月二十四日授与(第九四九号)
大正十三年七月札幌市道路敷地トシテ土地壹段九畝四歩寄附ス
『昭和17年?昭和22年』掲載の「片岡」姓は昭和17年授与の「片岡喜三郎」氏(北海道)のみ。
「片岡喜三郎」氏の記述は以下の通り。
北海道札幌市北十条東一丁目五十三 片岡喜三郎(明治十三年九月二十四日生) 昭和十七年四月三十日授与(第五三八七号)
昭和五年四月札幌市道路路敷地トシテ土地壱段六畝拾五歩寄付ス
◆今井久吉:掲載なし
『大正8年?昭和16年』掲載の「今井」姓は10名。
昭和14年授与「今井五六」氏(東京都)、昭和3年授与「今井孝」氏(千葉県)、大正10年、昭和11年、昭和12、昭和15、昭和16年授与「今井五介」氏(長野県)、昭和3年授与「今井武七」氏(東京都)、昭和14年授与「今井?(パソコンで変換できない漢字 金偏に是)一」氏(愛知県)、大正11年授与「今井藤七」氏(新潟県)、昭和3年授与「今井フユ」氏(新潟県)、昭和11年授与「今井又治郎」氏(東京都)、大正15、昭和14年(2回)授与「今井雄七」氏(新潟県)、昭和3年授与「今井利喜三郎」氏(埼玉県)。
『昭和17年?昭和22年』掲載の「今井」姓は13名。
昭和18、昭和21年授与の「今井嘉代治」氏(群馬県)、昭和21年授与「今井義一」氏(群馬県)、昭和18年授与「今井五介」氏(長野県)、昭和18年授与「今井五六」氏(東京都)、昭和17、19年授与「今井茂次」氏(兵庫県)、昭和18年授与「今井圭」氏(大阪府)、昭和18年授与「今井丈一郎」氏(北海道)、昭和23年授与「今井泰治」氏(千葉県)、昭和17年授与「今井武人」氏(山口県)、昭和19年授与「今井壽恵」氏(岡山県)、昭和21年授与「今井ひて」氏(大阪府)、昭和17、22年授与「今井彌右衛門」氏(岐阜県)、昭和17年授与の「今井雄七」氏(新潟県)。
「今井丈一郎」氏の記述は以下の通り。
北海道上川郡名寄町西二条南五丁目一〇 今井丈一郎(明治十五年十月十九日) 昭和十八年一月十四日授与(第五九四一号)
昭和十七年四月北海道上川郡名寄町託児所縫製作業所建築費金壱万円寄付ス
◆川口峰太郎:掲載なし
『大正8年?昭和16年』掲載の「川口」姓は4名。
昭和10、13、14年授与の「川口関之助」氏(三重県)、昭和15年授与の「川口眞一郎」氏(三重県)、昭和3年授与の「川口平三郎」氏(兵庫県)、大正14年授与の「川口利吉」氏(茨城県)
『昭和17年?昭和22年』掲載の「川口」姓は5名。
昭和18年授与「川口佐七」氏(愛知県)、昭和18年授与「川口鉄次郎」氏(愛知県)、昭和18年授与「川口とう(うは変体かな)」氏(愛知県)、昭和18年授与「川口眞弘」氏(大阪府)、昭和19年授与「川口義雄」氏(大阪府)。
◆島田伸昭:掲載なし
『大正8年?昭和16年』掲載の「島田」姓は5名。
昭和9年授与「島田勝太郎」氏(東京都)、昭和3年授与「島田辰五郎」氏(兵庫県)、昭和3年授与「島田長太郎」氏(北海道)、昭和3年授与「島田徳太郎」氏(大阪府)、昭和11年授与「島田利吉」氏(東京都)。
「島田長太郎」氏の記述は以下の通り。
北海道中川郡美深町 島田長太郎(明治十年二月十二日生) 昭和三年八月十八日授与(第一六八八号)
昭和二年十二月北海道中川郡美深町道路敷地トシテ土貳段六畝貳拾八歩寄附ス
『昭和17年?昭和22年』掲載の「島田」姓は4名。
昭和19年授与「島田藤」氏(東京都)、昭和24年授与「島田松三」氏(兵庫県)、昭和23年授与「島田松治」氏(東京都)、昭和23年授与「島田光保」氏(兵庫県)。
◆小西千里:記載なし
『大正8年?昭和16年』掲載の「小西」姓は10名。
昭和3年授与「小西うの」氏(大阪府)、昭和6、14年授与「小西久兵衛」氏(大阪府)、昭和2年授与「小西源治」氏(兵庫県)、大正9、昭和2年授与「小西新右衛門」氏(兵庫県)、昭和14年授与「小西新兵衛」氏(東京都)、大正11年授与「小西荘三郎」氏(愛媛県)、昭和3年授与「小西太郎」氏(北海道)、昭和2年授与「小西常蔵」氏(長崎県)、昭和9年授与「小西安次郎」氏(東京都)、昭和15年授与「小西ヨシエ」氏(大阪府)。
「小西太郎」氏の記述は以下の通り。
北海道札幌市南十一條西八丁目 小西太郎(明治八年十二月三十日生) 昭和三年七月二十六日授与(第一六三四号)
大正十五年九月札幌市道路敷地トシテ土地九畝拾歩寄附ス
『昭和17年?昭和22年』掲載の「小西」姓は4名。
昭和18年授与「小西亀三郎」氏(兵庫県)、昭和19年授与「小西繁尾」氏(広島県)、昭和23年授与「小西政太郎」氏(埼玉県)、昭和27年授与「小西平蔵」氏(山形県)。
◆岡新次:掲載なし
『大正8年?昭和16年』掲載の「岡」姓は3名。
大正15年授与「岡善市」氏(宮崎県)、大正12年授与「岡半右衛門」(三重県)昭和3、6年授与「岡やす」氏(三重県)。
『昭和17年?昭和22年』掲載の「岡」姓は4名。
昭和19年授与「岡角平」氏(滋賀県)、昭和18年授与「岡信一」氏(福岡県)、昭和19年授与「岡常次郎」氏(岡山県)、昭和19年「岡平八郎」氏(兵庫県)。
◆太田静江:掲載なし
『大正8年?昭和16年』掲載の「太田」姓は5名。
昭和4年授与「太田カウ」氏(神奈川県)、昭和4年授与「太田幾右ェ門」氏(山形県)、大正8年、昭和2年授与「太田清蔵」氏(福岡県)、大正14、昭和14年授与「太田竹松」氏(秋田県)、大正10年授与「太田徳九郎」氏(愛知県)。
『昭和17年?昭和22年』掲載の「太田」姓は10名。
昭和17年授与「太田幾右ェ門」氏(山形県)、昭和17年授与「太田金吉」氏(東京都)、昭和19年授与「太田圭助」氏(東京都)、昭和21年授与「太田孝一郎」氏(愛知県)、昭和22年授与「太田健吉」氏(千葉県)、昭和18年授与「太田茂雄」氏(三重県)、昭和19年授与「太田鉄次郎」氏(神奈川県)、昭和19年授与「太田トラ」氏(神奈川県)、昭和18年授与「太田徳二郎」(愛知県)、昭和17年授与「太田ミヨ」氏(京都府)。
◆山鼻自治會:『紺綬褒章名鑑 団体 大正10年?昭和22年』巻末索引から調査したが、掲載なし
<回答後調査。ただし事実確認ができないため質問者には未報告>
勲章と褒章の受章者は官報に掲載されるため、『紺綬褒章名鑑』に掲載されていた「佐藤門治」氏(昭和15年11月旭川市立中学校建設費を寄付したため昭和17年5月18日紺綬褒章授与)について、昭和17年5月の官報を調査したところ、5月28日官報の「褒賞」に「紺綬褒章下賜」として掲載されていた。また、「紺綬褒章下賜」以外に「褒状下賜」として、「岡半蔵 昭和十三年十月札幌市道路敷地トシテ土地四段二畝二十九歩寄附ス仍テ褒章條例ニ依リ之ヲ表彰セラル」など数名の記載があった。「岡半蔵」氏の名前は『紺綬褒章名鑑』には掲載されていない。
『栄典事務の手引 第2次改訂版』ならびに『賞勲局百年資料集 上』で紺綬褒章について調査。公益のため私財を寄附したものに授与される紺綬褒章が制定されたのは大正7年。「寄付者が個人の場合は紺綬褒章が、団体の場合は褒状が賜与される」(褒章条例第1条、第2条)「表彰されるべき者が死亡した場合には、その遺族に銀杯(桐紋)または木杯(桐紋)もしくは褒状を賜与」(褒章条例6条)とあるが、大正8年10月4日賞勲局上申(大正9年1月23日裁可)の「褒章条例に関する内規」の3条に、「公益の為私財を寄附したる者に対する行賞標準左の如し 寄附金額百円未満 行賞の扱を為さす 同百円以上一万円未満 褒状 同一万円以上 紺綬褒章但し団体に対しては褒状」とあるため、今回調査依頼のあった高石氏らは「褒章」ではなく「褒状」を授与された可能性がある。
なお、「褒状授与者」については、検索手段がないため官報の掲載を確認することは難しい。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 行政 (317 7版)
- 参考資料
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- 1 紺綬褒章名鑑 大正8年?昭和16年 総理府賞勲局∥編 大蔵省印刷局 1986.4 317.5/KO/T8-S16
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2 紺綬褒章名鑑 昭和17年?昭和22年 総理府賞勲局∥編 [総理府賞勲局] 1987.2 317.5/KO -
3 紺綬褒章名鑑 団体 大正10年?昭和22年 総理府賞勲局∥編 [総理府賞勲局] 1988.3 317.5/KO/T10-S22 -
4 栄典事務の手引 ぎょうせい 1983.6 317.5/E -
5 賞勲局百年資料集 上 総理府賞勲局∥編 大蔵省印刷局 1978.7 317.5/SO/1
- キーワード
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- 紺綬褒章
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事項調査
- 内容種別
- その他
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000251555